新しい家族を迎え入れるときに最初に考えるのが名前です。愛犬の一生の中で何度も呼ぶことになるので飼い主さんはみなさん真剣に考えるかと思います。そんな時、事前に知っていれば後で絶対に後悔しない5つのポイントを解説します。最後には実際に飼い主さんはどんな名付け方をしているのかの実例も。
1. 呼びやすさが重要
やはりベストなのは呼びやすくて、かつ耳馴染みの良い名前です。愛犬との生活の中で何万回と口にすることになるので、家族全員が呼びやすい名前にしてあげるのが重要です。例えば、子供達がつけた名前が今っぽくてかわいくても、一緒に住む祖父母世代には馴染みが薄くて呼びにくい、なんてことにならないように気をつけましょう。
2. 犬が認識しやすい名前のルールがある
最初にご紹介したポイント1にも通じますが、名前はシンプルで短いことが愛犬にとっても一番です。そして、犬の聞き取り能力が名前を考える上で重要な関わりがあります。犬は「a, i, u, e, o」の母音は聞き取れますが、反対に「k, r, t, n, h …」などの子音は聞き取りが得意でないそうです。つまり「ハナ」も「ナナ」も両方同じく「ああ」と聞き取ってしまうということです。トレーニングの際のコマンドも「待て」や「ふせ」など短くシンプルな言葉が多いのもこういったことからきています。それに習い、愛犬の名前もシンプルで聞き取りやすいかどうかという点を重視すると良いですね。また、さらに母音の中でも「a,u,o」は聞き取りやすく名前の最後の文字にこれらの母音が入ると反応しやすいという説があります。そして反対に「i, e」は比較的聞き取りにくいという説もあるそうです。それでもこだわりのある長い名前をつけたい!という方は呼びやすいニックネームをつけてあげてください。
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3. 身近な人や犬の名前は避ける
次に重要なのが身近な人や犬の名前はできる限り避けることです。人であればその方々への配慮という点でも大事ですが、身近にいるとなると彼らの名前を呼ぶ機会が多いはずです。自分が呼ばれていると勘違いして愛犬が混乱しないように他の名前を付けてあげてください。そして多頭飼いであれば、先ほどの母音の点を考慮して名前を付けてあげましょう。例えば「マル」と「ハル」だと語呂合わせはかわいいですが犬の聞き取りでは両方とも「あう」と聞こえています。母音が違う名前で名前を考えてあげると犬達が混乱しません。
4. 不快にならない名前を
当たり前のことですが聞いた人が不快にならない、嫌なことを連想しないような名前をつけてあげるのが第一です。家の外や動物病院など公共の場で愛犬の名前を呼ぶ機会、そしてそれ以上に人から聞かれる機会がたくさんあります。愛犬も社会という集団生活の中の一部だということを忘れずに、周りの人からも愛されるような名前をつけてあげたいですね。そして日本にも海外の方がどんどん増えてきました。外国語で名前をつける際にも、響きが気に入ったからといって安易に付けず、意味も念のため調べた上で名前にしてあげると良いですね。
5. 姓名判断で決める人も!
愛犬の名前を決める際、姓名判断で決めてみるのも面白いかもしれません!なんと、それについて詳しく解説している書籍も出版されています。愛犬の名前だけではなく人間の名前に応用して読み解く方もいるようです。占いが好きな方は参考にしてみるのはいかがでしょう。
愛犬の名付けは色々な角度で考えよう!
では実際に名前を考えるにあたって、みなさんどのような切り口で考えているのでしょう?代表的なカテゴリーを紹介します。これから愛犬を迎えるという方は、これらいくつかの切り口で何個か候補を考えておき、実際に迎え入れてから愛犬の反応をみて最終的に決定するのがおすすめです。
毛色/身体の特徴
やはり多いのは毛色やの特徴からくる名前です。日本古来からありそうなザ・定番の「シロ」が良い例です。シンプルですが愛犬のその特徴を目で見て、それを表した名前を呼んであげる度にどんどん愛着が湧いてきます。このカテゴリーではその他にはこんな名前があります。
【白】 ユキ・ミルク・ハク
【茶】 チョコ・マロン・モカ
【黒】 クロ・ルナ・ノアール
【体格】 チビ・マメ・マル・ポチ
スイーツ/食べ物
食べ物からくる名前もそのかわいらしい響きからかなり人気です。特にスイーツ系は小型犬につけると性別問わずしっくりきます。こちらは色が愛犬の毛色に似ていたり、飼い主さんの好きな食べ物からつけてあげるケースが多いです。ちなみにアイリスペットどっとコム(以下:アイリス)の『犬の名前ランキング大調査2017』ではチョコが2年連続で総合第1位だったようです。チョコは男の子/女の子別のランキングどちらでもランクインしている、総合的にかなり人気の名前です。
【スイーツ】 プリン、バニラ、ココア、ラムネ、プリン
【和菓子】 きなこ、あずき、あんこ、ごま、もなか
生まれた/迎え入れた季節
愛犬が生まれた、または迎えた季節や月にちなんだ名前も思い出を強く関連づけられるので素敵ですね。四季がある日本には春夏秋冬にちなんだワードも多く、名前のヒントには事欠きません。
【春】 ハル、コハル、モモ、サクラ、ヒナタ
【夏】 ナツ、ウミ、カイ、マリン
【秋】 アキ、モミジ、ミノル、メープル
【冬】 フユ、ユキ、イブ、ノエル
花や植物
女の子の名前として人気なのが花の名前にちなんだ名前です。ちなみにモモはアイリスのランキングでは女の子部門で第1位、アニコム損害保険株式会社(以下:アニコム)の「犬の名前ランキング2017」でもランクインしています。そちらのランキングの女の子部門第1位にはハナがランクインしています。
【花】 モモ、ハナ、サクラ、アンズ、リリー、スミレ
【植物】 わかば、リーフ、もみじ、かえで、
自然のもの
自然のものにちなんだこちらのカテゴリーは爽やかな印象から男の子の名前として人気です。特にソラはアニコムのランキングで総合2位、男の子部門で1位を獲得しています。
【自然】 ソラ、スカイ、ウミ、リク、カイ
連続した文字の名前
こちらも犬の名前としては定番のものばかりです。冒頭で説明した犬の聞き取り能力という点でも、日常会話で同じような母音のものが少ないので愛犬自身も自分の名前として覚えやすいのでおすすめです。アニコムの総合ランキングではココがなんと7連覇しているそうです!
【連続した文字】ナナ、ルル、リリ、ララ、キキ、チャチャ
犬の原産国
愛犬の原産国にちなんだ名前をつけるのも、おしゃれなだけでなく愛犬のルーツに思いを馳せることができ愛着が湧きます。たとえばトイプードルやパピヨンならフランス語、ポメラニアンやダックスフンドならドイツ語など。原産国だけでなくても愛犬の様子にしっくりくれば響きや意味でその言語の言葉を名前にしてあげてもいいですね。このカテゴリーについてはこちらの記事で詳しく特集しています。
キャラクター
プロのアニメーターや映画監督、童話作家が考えた動物のキャラクターの名前もかわいらしくユニークなものが多いので、少し変わった名前をつけたい場合はとても参考になります。このカテゴリーについてはこちらの記事で詳しく特集しています。
ドッグランなど、他の飼い主さんとの交流の際はたいてい一番最初に聞かれることが愛犬の名前です。覚えてもらいやすく、由来についても聞きやすい名前にしておくと会話に花が咲くかもしれません。聞き覚えのあるような名前でも改めて聞いてみるとびっくりするほど様々な由来で名付けられていることがあり、飼い主さんの個性が垣間見えるのが愛犬の名前です。著者が一番印象に残っているのは、家で生まれた3匹の子犬の体格がちょうど大中小だったのでそれぞれエル・エム・エスと名付けた飼い主さんです。最初の5つのポイントを押さえた上で、飼い主さんらしい愛犬にぴったりな名前を考えてあげてくださいね。