トレーニング・Tips
2018年5月14日
ペットを飼っている人すべてに訪れる可能性があるペットロス。ペットを失う悲しみからはすぐには立ち直ることができず、ペットロスが重症化すると心身にさまざまな影響を及ぼします。この記事では、ペットロスから立ち上がるには、またペットロスの対策はあるのかなどをお伝えしていきます。


出典:flickr

ストレスがかかりすぎるとペットロス症候群になる

ペットロスは、ペットとの別れによって生じる悲しみのこと。死別だけでなく、行方がわからなくなることもペットとの別れであり、ペットロスの原因となります。愛情を注ぎ、長い時間を一緒に過ごしてきたペットがいなくなることで、心にぽっかりと大きな穴があいてしまい、ストレスがかかりすぎると「ペットロス症候群」を引き起こします。

ペットロス症候群は、ペットロスをきっかけにさまざまな心身の症状が起こることをいいます。症状としては、精神の乱れからくるものたちです。うつ、不眠、虚脱感・無気力などをはじめ、拒食や過食、胃潰瘍の疾患などの症状も現れます。場合によっては、ペットの姿を見る、声を聞くなどの幻覚を引き起こすこともあるほどです。

ペットロスに苦しむ人は年々増加中。その背景にはペットの地位が向上したことがあげられます。ペットを伴侶・家族・友人と同様の位置づけ、コンパニオンアニマルと呼ぶこともあり、犬や猫がその代表格となっています。ペットの存在価値が大きくなっているからこそ、失った時の悲しみも大きくなっているのです。

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ペットロスからの立ち上がり方

愛情を注いできたからこそ、ペットロスから立ち上がるのはそう簡単なことではないかもしれません。しかし、誰だっていつまでも悲しい気持ちではいたくないもの。ペットロスを乗り越えたいという気持ちは持っているはずです。ペットロスから立ち上がる方法としては、以下のことが挙げられます。

・自分や周りを責めない

過度の依存関係にあったり、ペットとの別れを自分の責任だと感じてしまったりする場合、ペットロスを重症化させることになります。自分を責めたり、家族や獣医を責めたりすると、「もっとこうしていれば」「あのときこうしてくれていれば」と過去を振り返って前に進むことができなくなってしまいます。「たられば」を考えたり、自分や周りを責めれば責めるほど、ペットを失ったことを受け入れられなくなってしまいます。

・思い切り泣き、悲しみを共有する

ペットロスから無理に早く立ち直るべきだとは思いません。人それぞれ、悲しみを乗り越えるのにかかる時間がちがって良いのです。悲しいと感じたら、思い切り泣いてください。泣くだけでストレスが少しやわらぎます。

また、一人で抱え込んでいても、悪い方向にばかり考えがいってしまうかもしれません。一緒にペットを育ててきた家族、ペットを失う悲しみをわかってくれる友人に心の内を打ち明けてみましょう。人に話すことで楽になったり、自分以外の気持ちを知ることで考えが落ち着いたりするものです。

・別れを受け入れる

ペットロスが重症化するのは、ペットがいない生活を受け入れられないからです。ペットとのお別れをきっちり済ませて、自分の中で区切りをつけましょう。別れを受け入れることは、ペットを忘れることではありません。悲しい気持ちを、これまで一緒に過ごしてくれた感謝に変え、楽しい思い出たちを明日の活力に変えていくことです。

・普段通りの生活を送る

難しいことですが、普段通りの生活を送ることがいちばんの方法ではないでしょうか。普段通りに起きて、人と会って話をして、ご飯を食べてしっかり寝る。そのときどきで、ペットのことを思い出すでしょうが、なるべくいつも通りを心がけて生活をしてみると、ゆっくりと悲しみが心に馴染んでくるはずです。

新しいペットを迎える

新しいペットを迎えることもペットロスを乗り越えるための一つの方法です。アイペット損保のアンケート調査によるとペットを失った人がその悲しみを癒すきっかけとして一番多かったのは新しいペットを迎えることでした。


出典:アイペット損保

そうは言ってもペットを失った直後に新しいペットを迎えることは、難しいことですし、タイミングによっては逆に症状が悪化する可能性もあります。自分にとって新しい子を迎える準備が整ってから新しいペットを迎えることが重要です。

すぐに新しいペットを迎える事が難しく感じる方は、ドッグホストになって近所の犬を一時的にお預かりするという方法もあります。実際にペットロスになったことがきっかけでドッグホストになる方も多くいらっしゃいます。

▶︎ドッグホストになってペットロスを克服した方の体験談

ペットロスをおそれずに愛情を注いでほしい

ペットロスにならないようにする対策については、「防げる後悔」をなくしていくことです。ペットの事故や病気に注意を払い、毎日たっぷりの愛情を注いであげる。死期が近いと感じたときは、そばに寄り添って看取ってあげる。

愛情を注いだ分別れが悲しくなるものですが、そんなことを気にしていたらペットがかわいそうです。動物は人間に比べて寿命が短い生き物です。いつか別れが訪れることを受け入れながら、その日までたくさん楽しい思い出をつくっていってください。