2019年10月17日
【犬種図鑑】歩くモップ!コモンドールの性格や飼い方をご紹介
目次
コモンドールってどんな犬?
白いドレッド状の毛は、まるでモップ。モサモサとした毛の中に隠れてしまっている顔、その表情を覗きたくてたまらなくなりますね。
大きなぬいぐるみのような優し気な外見ですが、古くから牧羊犬や番犬としての役割を担い、人間を助けてきた勇敢な犬、コモンドール。
他の犬にはあまり見られない特徴的な被毛は、コモンドールの最大の魅力と言えますが、その分、お手入れにも注意が必要。
日本では、なかなか見かけることのできないコモンドール、その魅力を探っていきましょう。
コモンドールの歴史
コモンドールの起源は12世紀ごろにさかのぼります。11世紀半頃から13世紀半頃にかけてバルカン半島で遊牧民として活躍していたクマン人がハンガリーに持ち込んだとされています。「ラッカ羊」に外見が似るように繁殖され、15世紀ごろには現在のような特徴が確立しました。
「クマンの犬」というところからその名前がついたという説や、命令者の意味の「コマンダー」という言葉からついたという説など、複数の説があり、名前の由来は、はっきりしません。
ハンガリーでは、羊たちをオオカミや泥棒から守る牧羊犬として活躍していました。近年では、ショードッグとしても人気の犬種ですが、原産国のハンガリー、そしてアメリカでは番犬としても飼育されています。
2004年には、ハンガリーで国宝にも指定されました。
コモンドールの特徴
<特徴>
- 大きさ:大型犬
- 標準体高:60~80㎝
- 平均体重:40~60kg
- 被毛:ダブルコート
- 被毛の色:象牙色
- かかりやすい病気:皮膚疾患
被毛
コモンドールの特徴は、なんといっても、モップのような被毛。被毛の色は象牙色で、二重構造になっています。柔らかいアンダーコートとフェルトのようなオーバーコートが縄状にもつれ、モップのような被毛になるのです。
外見
体高は60~80㎝、体重は40~60kgで、個体差はありますが、大型犬に分類されます。
かかりやすい病気
被毛が特殊な形状なので、お手入れが難しく、皮膚疾患には注意が必要です。また、被毛が目に入ってしまうことで眼疾患が起こりやすくなったり、垂れ耳で耳の中が蒸れて外耳炎になったりすることもあります。また、大型犬に起こりやすいとされる股関節形成不全や胃捻転にも注意しましょう。
コモンドールの性格や気質
牧羊犬、そして番犬として活躍するコモンドールは、賢く、勇敢です。普段は優しく、面倒見の良い性格ですが、一方で自立心が強く、頑固な面も見られます。
飼い主には忠実ですが、リーダーシップの取れない飼い主には従わないので、しっかりと上下関係を理解させましょう。甘やかすのではなく、けじめをつけて接することが大切です。
また、家族を守ろうとするあまりに、敵とみなした人間や動物に対しては、攻撃的になる傾向もあるので注意が必要です。
コモンドールの飼育方法
画像:instagram lynton_komondorsさん
<飼育方法>
- 散歩頻度:朝晩最低1時間ずつ
- 食事の回数:1日に2回
- ブラッシング:NG
- 飼育環境:広い空間
飼育環境
大型犬で、活発な性格なので、動き回るのに充分な飼育スペースが必要です。
散歩や運動
散歩や運動も、朝晩最低1時間ずつは必要です。ドッグランや公園などで、自由に運動できる環境を用意してあげることも必要です。運動不足でストレスをためないよう、注意しましょう。
餌の頻度
餌は、成犬なら一日に二回、子犬の間は三回を目安に与えるようにします。成犬では、個体差もありますが、一日の餌の量は700~800gが目安。関節を丈夫にするビタミンDを含むドッグフードがおすすめです。
ブラッシング
被毛のお手入れについては、ブラッシングはNG。日ごろから、毛を手櫛でほぐし、抜け毛をとったり、汚れやほこりをこまめにとったりするとよいでしょう。定期的にトリミングに通うことをおすすめします。
自宅でシャンプーする場合は、完全に被毛が乾くまで相当な時間がかかるので、体温管理や蒸れなどに注意しましょう。
コモンドールをこれから飼う方へ
画像:instagram lynton_komondorsさん
歩くモップのような外見が魅力のコモンドール。ハンガリーの山々で牧羊犬として勇敢に活躍する姿は、きっととても頼もしかったことでしょう。
賢く、しつけもしやすい反面、自立心旺盛でプライドも高く、自己主張の強い犬種であるコモンドール。可愛らしい外見とはうらはらに、骨太の性格の持ち主ですが、家族の一員として、とても頼りになる存在になりますね。
ただ可愛がり、甘やかすのではなく、一緒に暮らしていくパートナーとして、役割を与え、よい関係を築いていきましょう。