犬種図鑑
2020年8月23日
重量感あふれる超大型犬のマスティフ。闘犬だった時代から改良されて、現在は友好的な性格となっているマスティフですが、しつけをしっかりとしないと大きな身体で人間にケガをさせてしまったり、何かを壊してしまう可能性もあります。今回はそんなマスティフの特徴や性格、歴史、飼い方をご紹介します。

マスティフってどんな犬?


マスティフはマスチフとも呼ばれる超大型犬で、骨格や筋肉がとてもがっしりしているガタイのいい犬種です。その重量感が最大の魅力と言えるでしょう。
日本にマスティフの専門的なブリーダーはほぼ居ないため、日本国内での入手は困難です。そのためマスティフを迎え入れたい場合は、海外からの輸入が主な経路となります。

マスティフの歴史

マスティフの発祥には諸説あり、バビロニア・エジプト・中国のいずれかで3000年前後に発祥したというものが有力ですが確証はありません。
番犬としての歴史は長く、農場や民家を害獣から守り、人間のパートナーとして主人を守ってきました。ライオンやクマと闘わされる闘犬として使用されていた時代もありましたが、動物愛護の観点から現在はそのような娯楽はされなくなりました。
現在は愛玩用、観賞用として愛されています。

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マスティフの特徴

<特徴>

  • 大きさ:超大型犬
  • 標準体高:70~86cm
  • 平均体重:55~70kg
  • 被毛:短毛
  • 被毛の色:アプリコット、フォーン、ブリンドル
  • かかりやすい病気:関節炎、胃捻転、皮膚炎、股関節形成不全、眼瞼外反症

体型

重量感と迫力のある大きい体格。骨格や筋肉がしっかりとしていて人間の成人男性と同じかそれ以上の体重になります。100kg以上の体重になった記録を持つ個体もいたほどです。

毛の長さ

寒さの厳しいイギリスが原産国なため、コートはダブルコートでとても短い直毛です。

毛色

毛色はアプリコット、ブリンドル、フォーンで顔の周りはブラック。

注意したい病気

体重がしっかりある犬種のため、大型犬によく見られる関節炎などの四肢のトラブルには要注意です。
さらには大型犬に多い胃捻転にもなりやすいため、ご飯を食べさせてすぐの散歩や動き回ったあと落ち着かせる前にすぐに水を飲ませるなどはしないように注意します。

マスティフの性格


闘犬として飼育されてきた血筋のマスティフはとても攻撃的で、しっかりと管理がされていないと人間に対しての事故が起こってしまうほどでした。
しかし現在ペットとして飼育されている種類はとても友好的で賢く、攻撃的な性格はほとんど残っていない個体が多いため、しっかりとしつけをすればパートナーとして過ごしやすい犬種です。

マスティフの飼育方法

  • 散歩頻度:2回1時間ずつ
  • 食事の回数:2~3回
  • ブラッシング:毎日
  • 飼育環境:広い室内

散歩の回数

大型犬の平均くらいである朝晩に2回、1時間ほどの散歩を欠かさず行います。暑さに弱い犬種のため、日差しが強い日中の散歩は避けましょう。
長時間走り続けるのは得意ではありませんが、比較的太りやすい犬種なのでゆっくりとした散歩で体重コントロールをしてあげましょう。

ごはんの量・頻度

成犬の場合800~1000gほどを2~3回に分けて与えます。夏より冬に少し量を増やします。妊娠・授乳期には1.5~2.5倍ほどの量を与えましょう。健康状態や年齢を考えて少しずつ調整したり、かかりつけ医に相談したりなどしながらちょうどいい量のご飯量を見つけましょう。

お手入れの頻度

被毛は短毛、直毛のため手入れは簡単ですが抜けやすいため毎日のブラッシングが必要。よだれが垂れやすいので口周りのケアも必要です。
顔周りはくしゃっとしており汚れが溜まりやすいため、タオルなどで拭き取ることもしてあげましょう。

飼育環境

身体が大きくパワーに溢れた犬種なので、犬が狭いと思わない程度の広い室内での飼育が好ましいです。暑さに弱いので室温の調整もしっかりとすることが望まれます。
涼しい気候の地域であれば屋外飼育も可能ですが、朝晩の温度差などには要注意です。

これから飼う方に向けて

闘犬だった時代から改良されて、現在は友好的な性格となっているマスティフですが、しつけをしっかりとしないと大きな身体で人間にケガをさせてしまったり、何かを壊してしまう可能性もあります。
子犬期から根気強くしつけをしていけば、人間のパートナーとしてとてもいい関係になれる犬種です。鼻の少しつぶれたチャーミングな部分や、骨肉隆々なスタイルといった魅力と一緒に、性格や性質を理解してあげてぜひ家族に迎え入れてあげてください。