犬種図鑑
2019年8月26日
水かきのついた足に、優れた水泳能力を兼ね備えたニューファンドランド。現在でも海難救助犬として活躍している犬種です。今回はそんなニューファンドランドの特徴や性格、歴史や飼い方をご紹介します。

ニューファンドランドってどんな犬?


画像:instagram instanewfieさん

カナダ生まれのニューファンドランド。ニューファンドランドというのはカナダ東海岸に位置する島の名前です。

筋肉質の体に、冷たい水から身を守るダブルコートの被毛、水かきのついた足、そして優れた水泳能力によって、カナダでは海難救助犬として現在も活躍しています。

分厚い長い被毛に覆われ、存在感のある大きい体は一度見たら忘れることができません。

ニューファンドランドはその大きさ、知性、そして穏やかな性格でよく知られています。「ニューファン」や「ニューフィ」と親しみをこめて呼ばれることもあります。

日本では見かけることが多くはありませんが、北ヨーロッパを中心に、世界の国々で愛されている犬種です。

海で大活躍! ニューファンドランドの歴史


画像:instagram instanewfieさん

ニューファンドランドが生まれた時期は諸説あり、はっきりしたことはわかっていません。

  • はじまりが11世紀、または17世紀という説
  • カナダに住んでいた犬や漁船で持ち込まれたレトリバーが祖先
  • 16世紀はじめにポルトガル人の漁師によって持ち込まれたマスティフの影響を受けたという説

そうして月日が経ち、19世紀初頭にはイギリスで育種が進められ、人気が高まっていきました。

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ニューファンドランドの見た目の特徴とかかりやすい病気


画像:instagram kai_suntowerさん

<特徴>

  • 大きさ:大型犬
  • 標準体高:約65~70cm
  • 平均体重:65~80kg
  • 被毛:ダブルコート
  • 被毛の色:ブラック、ブラウン、ホワイト&ブラック
  • かかりやすい病気:大動脈弁狭窄や心房中核欠損など

外見

体長は体高よりやや長く、がっしりした体と大きな頭部を持ちます。

体高は約65~70cmで、体重は65~80kg程度です。メスよりもオスの方が体が大きく成長する傾向にあります。

被毛

被毛はダブルコートで長毛種です。毛色はブラック、ブラウン、ホワイト&ブラックの3色があります。ホワイト&ブラック2色の毛色を持つニューファンドランドは「ランドシーア」と呼ばれています。

かかりやすい病気

注意したい病気には、大動脈弁狭窄や心房中核欠損、拡張型心筋症、僧帽弁閉鎖不全症、股関節形成不全などがあります。また消化器官の病気にも気をつける必要があります。

ニューファンドランドはどんな性格の持ち主?


画像:instagram kai_suntowerさん

飼い主やその家族に対しては言うことをよく聞くため、しつけはそれほど難しくありません。

一方、他者に対しての警戒心が低く誰にでもフレンドリーなので、番犬には不向きです。落ち着いた気質なので、小さな子どもとも仲良く暮らすことができます。

大きながっしりした体からは意外に思われるかもしれませんが、甘えん坊で寂しがりやな一面も。常に一緒にいたい、かまってほしいという態度を見せることもあります。

甘やかしすぎず自立心を育むようなトレーニングを心がけると良いでしょう。

ニューファンドランドを飼う上で気をつけたいポイント


画像:instagram instanewfieさん

<飼育方法>

  • 食事の回数:1日2回程度
  • 散歩頻度:1日2~3時間
  • ブラッシング:週に2~3回
  • 飼育環境:室内飼育

食事回数

成犬では、1日の食事回数は1日2回程度が目安です。胃捻転や鼓腸症など消化器官の疾患にかかりやすい傾向にありますので食事の際にも気をつけましょう。

食欲旺盛な犬種ですが、一度に多くの量を食べ過ぎないよう、少量ずつ餌を分けることが大切です。

散歩頻度

ニューファンドランドは運動量を必要とする犬種です。1日2~3時間ほど、散歩に連れ出してあげましょう。泳ぐことも大好きな犬なので、プールや海に連れて行くととても喜びます。

ブラッシング

体が大きい上に長い毛を持つため、お手入れにはかなりの手間がかかります。ブラッシングは最低でも週に2~3回、できれば毎日してあげましょう。特に換毛期には抜け毛が多くなります。

飼育環境

屋外飼育は避けた方が良いでしょう。日本の夏は寒地で生まれたニューファンドランドにとっては辛いものがあります。室内で適切な気温を保ってあげましょう。

ニューファンドランドをこれから飼う方へ


画像:instagram instanewfieさん

ふさふさの毛につぶらな瞳、ニューファンドランドの子犬の可愛らしい姿を見て、飼ってみたいと思う方もいるでしょう。

しかし成長すると体がかなり大きくなりますので、まず大型犬を飼う覚悟が必要です。

毎日の運動や食事、被毛のケア、快適な環境の維持など、体力的、経済的余裕も必要となるでしょう。大型犬を飼うことで生じる生活の変化を事前にイメージしてみましょう。

ニューファンドランドはお手入れに手間がかかるものの、その分一緒に過ごす時間が増え、深い絆を育むことができます。

特にニューファンドランドはとても優しく甘えん坊な性格なので、家族のメンバーに迎えれば愛しい存在になることまちがいありません。かけがえのない楽しい思い出がたくさんできるはずです。