トレーニング・Tips
2016年12月3日
犬の飼い主さんであれば、一度は「犬の社会化が大事」と聞いたことがあるのではないでしょうか?聞いたことはあっても深くは知らない、そんな飼い主さんも大丈夫です!この記事では犬の性格ができるために大切な社会化についてドッグトレーナーが解説します。

犬の社会化とは?

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photo by Flickr

みなさん『社会化』という言葉を知っていますか?
犬の行動カウンセリングをしていると『社会化』を知らない方がまだまだ多いと感じます。

社会化とは、
「犬が人と生きていく上で身に付けておくべき『社会性』を養うこと」です。

私たち人間も子供の時、多くの“刺激”を受けて、大人になるために必要な“社会性”を学びました。
つまり、犬も同じように子犬のうちに“人と生活する上でこの先、犬が経験するであろう全てのことに慣らしておく”ということです。

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社会化の適切なタイミングは?

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photo by  Flickr

犬の社会化期は「生後3週齢から12週齢」と言われています。
(個体差あり!もっと短い子も少なくないのです…!)

私はこの時期を、『魔法のゴールデンタイム!』と呼んでいます。
この『魔法のゴールデンタイム!』は一生に一度の特別な時期でとても短いのです。
この時期に子犬に沢山の良い刺激を与え・良い経験をさせてあげることで、
その子の性格の形成のベースになり、犬の一生を左右します。

子犬を飼ったら、はじめにワクチンを打ちます。
ワクチンは、簡単に言うと、「まだ免疫が弱い子犬が怖い病気にかかって死んでしまわないよう免疫を作る手助けをする」訳ですが、社会化は“心のワクチン”と呼ばれていて、「犬らしく生きていくために必要不可欠なもの」です。

つまり、『社会化』(心のワクチン)をしてあげないと、人間と生きていくことも難しくなってしまします。
実際、社会化がされていない犬のほとんどが何かしらの問題行動を抱えます(生後6ヶ月前後の性成熟の始まりと共に顕著になってくる)。

例えば、「人・犬に攻撃的」、「仲良くできない」、「興奮する」、「吠える」、「咬みつく」、「散歩がうまくできない」、「知らない場所に行くと不安症状が出る」など、問題行動は多種多様で複雑です。

犬を飼ったら社会化をしよう!

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photo by  Flickr

社会化期は“取り戻しのきかない”とっても短い重要な時期です。
そんな時期に、毎日1日中お留守番なんて刺激のない日を送っていたら社会化はできません。

適切に社会化された犬は、様々な状況を克服する力がつき、楽しく過ごすことも上手です。
人とも犬とも上手な関わり方を知っているので、犬も飼い主もストレス少なく毎日を送れますし、一緒にお出かけしても楽しいです。自信があるので何でもかんでも吠えるなんてこともしません。

社会化トレーニングは、どんなトレーニングよりも大切なトレーニングです。
迎えた犬にしてあげられる、最大のプレゼントなのです。犬を迎えた皆さんはぜひ一度社会化について考えてみてください!

【ドッグトレーナー 宍戸瑞貴】