2019年10月17日
【犬種図鑑】サルーキは最古の犬種?性格や飼い方などをご紹介
目次
サルーキってどんな犬?
すらっと伸びたスリムな脚と長い首がたくましいサルーキ。別名ペルシアン・グレイハウウンドとも呼ばれ、グレイハウンド種の中でもその俊敏さは一番といわれています。
しなやかで筋肉質なボディに大きなたれ耳、そして長く垂れたしっぽが印象的な中東原産の狩猟犬です。
ボルゾイと外見がそっくりですが、実はこの2種の被毛は全くの別物。ロシア原産のボルゾイが寒冷地に耐えられるダブルコートなのに対し、サルーキは中東の暑さと乾燥に適応したシングルコートなのです。
ファラオも愛した!サルーキの歴史
サルーキは現存する純血種としては最も古い犬種として知られていますが、その歴史はなんと約7000年前、古代エジプト文明にまで遡るといわれています。
実際にファラオのピラミッドをはじめとしたエジプトの多くの遺跡からは、サルーキのミイラなどが発掘されています。サルーキは王族にペットとして飼われていた神聖な犬だったため、王族たちと共に埋葬されたのです。
そんなサルーキは12世紀頃にはヨーロッパに輸出され、16世紀にはドイツ貴族の肖像画にも描かれています。1923年にはヨーロッパのスタンダードとして正式認定され、それに続くように1929年にはアメリカンケンネルクラブでもスタンダード認定が行われました。
サルーキの特徴
<特徴>
- 大きさ:大型犬
- 標準体高:58cm~71cm
- 平均体重:20kg~25kg
- 被毛:シングルコート
- 被毛の色:ホワイトからブラックタンまで
- かかりやすい病気:ストレスからくる食欲不振
外見
大型犬に分類されるサルーキ。成人男性の腰くらいの大きさで、長い脚と筋肉質でスリムな体型が特徴的。
被毛
被毛はフェザードとスムースの2種類に分けられますが、そのどちらも過酷なアラブの気候に適したシングルコート。フェザードは耳やしっぽなどにさらさらした絹のような毛があり、優雅でセレブな雰囲気を醸し出しています。その毛色はバリエーション豊かで、ホワイトからブラックタンまで多くの色が認められています。
かかりやすい病気
何千年も交配を続けられてきた犬種ゆえに頑丈なのですが、飼育環境の近代化によりストレスをため込んでしまい食欲不振などに陥ってしまうケースもあるようです。
まるで猫!?サルーキの性格・気質
サルーキは狩猟犬のため、とても知的で自立心のある犬種です。飼い主の命令をすばやく理解しますが、自らの意にそぐわない時には従わないこともあるほど。
「きまぐれで猫のよう」と評されることも。
家の中ではたいへん落ち着いた温厚な性質を見せるため、ちいさなお子さんがいらっしゃるご家庭でも安心して飼うことができます。
しかし、本来は狩猟犬のため、身体の小さい小型犬や小動物等と同居させるには細心の注意が必要です。
また飽き性でもあるため、しつけなどのトレーニングはこまめにメニューを変えて行うのが効果的です。
サルーキの飼育方法
<飼育方法>
- 散歩頻度:1時間以上のランニングを朝・晩の1日2回
- 食事の回数:300gを1日に1回
- ブラッシング:こまめに
- 飼育環境:室内飼育
散歩の頻度
走ることが大好きなサルーキを満足させるには、ドッグランに毎日でも連れて行ってあげるのが良いでしょう。
散歩をする場合は少なくとも1時間以上のランニングを朝・晩の1日2回は行いましょう。
ブラッシング
サルーキは抜け毛の少ないシングルコートですが、絹のような毛が特徴的な長毛種。毛玉になったりゴミがついたりするので、飾り毛の部分はこまめにブラシで整えてあげるとわんちゃんもスッキリすると思います。
食事
エサの好き嫌いが激しく食も細めな犬種なので、様々なものを試して好みを探っていくと良いでしょう。成犬の場合300gほどの量を1日1回与えてあげましょう。
飼育環境
中東原産のため、寒い場所が苦手です。冬の時期は服を着せてあげて室内に入れたり散歩の時間帯を調整したり、配慮が必要です。
これから飼う方に向けて
画像:instagram fritz_greta_salukiさん
優雅で気品ある絹のような被毛としなやかでスリムなボディが魅力のサルーキ。エジプト王ファラオをも虜にした聖なる犬は、こまめにお手入れをしてあげるときっと誰もが振り向くほどのうつくしい姿になるでしょう。
聡明で落ち着いた性格が人気のサルーキは、しっかりと運動ができる環境やバリエーション豊かな遊びを用意してあげましょう。
そして、サルーキと、飼い主であるあなたやあなたの家族との信頼関係を固く結ぶことができたなら、きっとベストパートナーになるでしょう。