トレーニング・Tips
2017年5月8日
犬のしつけ・トレーニングは大きく2つ、「社会化トレーニング」と「動作・行動トレーニング」があります。社会化トレーニングは人や犬・音・環境など様々な刺激に上手に慣れること。そして、動作トレーニングはやってほしい動作・行動を教えることです。今回は、動作・行動トレーニングのなかでも基礎知識となる「コマンド」についてご紹介します。

コマンドは人間と愛犬とのコミュニケーションツール!

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人間と家族の一員である愛犬が安心して楽しく生活するうえで、愛犬に人間社会や家族間ルールを教えることはとても大切です。そのうえで活用できるのがコマンドです。コマンドは愛犬への命令ではなく、こちらの意思を伝える「コミュニケーションツール」です。では、コマンドを覚えさせるときに気をつけることは何でしょうか?

☆重要ポイント【コマンド=指示語+ハンドシグナル(仕草や表情等)で教えましょう!】

人間と違い犬社会では言語がありません。犬同士は表情や仕草・ボディランゲージ・匂いなどでコミュニケーションをとります。そのため犬は動作や表情から感情を読みとる天才なんです。
こういった犬の特性を活かし、コマンドを教えるときは言葉だけでなく、視覚に訴えかける「身振り手振りなどのハンドシグナル」などと組み合わせることで覚えやすくなります。ハンドシグナルを活用すれば、騒がしい環境や老犬になって耳が悪くなったときでもコミュニケーションをとりやすくなるのでおすすめです。

重要なことは、犬ごとにハンドシグナル・表情・言葉など得意なコマンドが違うのでそのわんちゃんに合ったコマンドを根気よくトライしてみるようにすることです。

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楽しくゲーム・決して叱らないで

楽しいこと、好きなこと、いいことがあれば、「またやりたい!」と思いますよね。そういった点は犬も人間と同じです。

例えば、オスワリしたら、遊べた、ナデナデされた、おやつをもらえたなど、いいことを体験したとします。これを繰り返し体験していけば、オスワリ→いいことがある!と愛犬は学習します。いいことがある遊びやゲームとして、コマンドも教えてみると愛犬は楽しみながらコマンドを身につけていきます。コマンド自体が飼い主さんと一緒に遊べる楽しい遊びだな、と愛犬が思えばそれ自体がご褒美になります。

ここで重要なのが、コマンドをマスターさせる際に、決して叱らないことです。叱ったらその行動を取ること自体が嫌いになってしまいます。コマンドでの行動はいいこと、と学習するうえで褒めることが大事です。できなかったら褒めなければいいだけ、又褒める段階に戻り褒めればいいだけです。短時間でもいいので根気強く何度も繰り返すことでパターンを覚えます。

また、愛犬が好きなことがご褒美になります。みなさんの愛犬はどんなことが好きですか?褒め言葉・遊び・ナデナデ、おやつ、散歩などが一般的でしょうか。自分の愛犬の好きことを把握しておくと褒め上手に繋がり、コマンドの習得も上手になります。

とにかく楽しくが一番です。愛犬だけでなく飼い主さんも一緒に楽しみましょう!

段階を踏んで簡単な事からレベルアップ!

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人間でも小さなころから関数などの難しい数学は解けません。簡単な足し算から練習し少しずつ成長しますよね、そこはわんちゃんも同じです。簡単なことから練習して、できるようになったら次へステップ!そうすれば失敗も減り、褒める機会が増えます。そうすることで愛犬も自信がつき楽しくなっていきます。オスワリ→コマンドの応用、時間・距離が短い→長い、室内→刺激のある屋外など少しずつ段階を踏んで簡単なことからマスターさせましょう。

コマンドで頭と体を使うことで脳も身体も鍛えられます。わんちゃんは賢い動物です。教えた分覚えてくれます。愛犬を賢いわんちゃんに育て、犬と人間が快適に過ごせる環境を楽しみながらつくりましょう!

ライター DogHuggyホスト、ドッグトレーナー熱田弘美

現在は船橋を中心にドッグホスト、そしてドッグトレーナーとして活躍。愛玩動物飼養管理士1級(日本愛玩動物協会会員)免許、小学校教諭免許・幼稚園教諭免許等を持つ。愛犬ハッピーはテレビで天才犬として特集されるワンコして話題に。

 


熱田さんインタビュー