犬種図鑑
2020年4月2日

ウィペットってどんな犬?


ウィペットはイングランド(イギリス)原産で、中型犬に分類されます。スリムで引き締まった筋肉と、バランスのとれたプロポーションがとても美しい犬種です。

そしてウィペットは、足が速い事で有名です。もともとはウサギや小動物を捕まえるために飼育されていましたが、今ではその足の速さを活かし、ドッグレースなどで活躍しています。そのスピードは時に時速55kmを超えると言われ、数ある犬種の中でもトップクラスの俊足の犬とされています。

犬種名の由来は、競走馬のムチ(whip)で叩かれた馬のように走る姿に似ていた事から、ウィペット(whippet)の名前がつけられたと考えられています。

ウィペットの歴史


ウィペットの原種は「グレイハウンド」という犬種でした。

1800年代に闘犬が流行していた頃、ウサギをスペースで囲い犬に追いかけさせるゲームが流行りましたところが1835年に、動物愛護のためそのゲームが禁じられてしまいました。

そして人々はウサギを追うゲームではなく、犬同士を競争させるドッグレースを楽しむようになったのです。
その頃は競馬など大型犬のレースが、富裕層の間で流行っていました。
馬や大型犬は飼育の費用がかかるため、小柄で飼いやすい犬によるドッグレースは、庶民にとってうってつけのゲームとなったのです。

その後、人々はレースを走るのに適した犬を作るため、グレイハウンド数種とテリアを交配させました。
そこで改良してできた犬種が、現在のウィペットと言われています。

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ウィペットの特徴

体型

頭から背中は流れるような曲線でとても美しく、スラッと伸びた四肢はまさに、容姿端麗の言葉がぴったりの犬種です。

毛の長さ

被毛は短毛のシングルコート。美しくつやのある毛並みをしています。

毛色

色はこれといって制限がなく、さまざまな色のウィペットが容認されています。またウィペットの特徴として、他の犬と比べるとほとんど体臭がありません。

注意したい病気

かかりやすい病気は口蓋裂、皮膚炎、耳介脱毛症などがあります。
日々の健康チェックを怠らず、異常がみられる場合はすぐに病院へ連れていきましょう。

ウィペットの性格や気質

ウィペットは大変おとなしく、落ち着いた印象の犬種です。
愛情心もあり、他の犬種、人にもとても友好的で争い事を嫌います。また頭もよく、聡明で冷静な子が多いようです。他の犬と比べ無駄吠えもせず従順な傾向が多いため、マンションなど騒音が気になる環境にもぴったりと言えます。

ウィペットには狩猟の血が流れています。小動物などの小さくて走る物をみると狩猟本能がめざめ、ものすごいスピードで追いかける事があります。ハムスターやインコなど、小動物を飼っているご家庭は注意が必要です。

ウィペットの飼育方法

散歩の回数

ウィペットは走ったり、飛んだり跳ねたりするのが大好きな犬種です。散歩は最低でも、毎日朝晩の2回。30分×2回は散歩させて下さい。

外で遊ばせる時の注意点として、ウィペットは一度走り出すと急に止まれません。障害物があると勢い余って衝突し、ケガをしてしまう可能性があります。周りに障害物がない広い場所で、運動させてあげるようにしましょう。

ごはんの量・頻度

餌の頻度や量は、他の中型犬と変わりはありません。
ただし、与えられた食事は全部食べてしまうほど食欲旺盛なため、与えすぎには注意して下さい。

お手入れの頻度

グルーミングについては、ウィペットはシングルコートのため換毛期がありません。比較的お手入れは楽な方と言えます。

スキンシップや血行促進も兼ねて、適度にブラッシングをしてあげましょう。ウィペットは体臭の少ない犬種であるため、汚れが酷い場合を除いては頻繁にシャンプーする必要はありません。定期的にお湯で絞ったタオルで、優しく拭いてあげるようにしましょう。

飼育環境

飼育環境については、ウィペットはとくに寒さに弱いため、室外飼育には不向きな犬種です。
冬の寒い季節にはドッグウェアなど着せて、散歩するようにしましょう。

 

これから飼う方に向けて

ウィペットは見た目のプロポーションも美しく、ぱっちり見開いた大きな瞳がとてもかわいらしい犬種です。

そして、なんと言っても足の速さが自慢です。基本走る事が好きなので、一緒にランニングや追いかけっこしてあげると大変喜びます。

人にも愛情心を持ち、従順で家庭犬としてもおすすめできます。また頭もよく、しつけも比較的楽な子が多いようです。はじめて犬を飼う方にも、ぴったりの犬種と言えます。

愛情よく育てればきっと、素晴らしいパートナーになってくれる事間違いないでしょう。