犬種図鑑
2024年5月10日
キャバリアは、穏やかで社交的なため家庭犬にぴったり。初めての飼い主さんにもおすすめの犬種です。そこで今回は、キャバリアを飼う上で知っておきたいことや気をつけたいポイントをお伝えします。加えて、キャバリアの特徴や性格、歴史もご紹介。ぜひ、参考にしてみてください。

キャバリアってどんな犬?

キャバリア

キャバリアはイギリス原産の犬で、正式名称は「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」です。

キャバリアは、アメリカン・コッカー・スパニエルを代表とする「スパニエル種」に属しています。「スパニエル種」には他に、パピヨンやファーレーヌなどが属しており、多くは鳥猟犬として活躍していました。

「キャバリア」は、「騎士」という意味で、鳥猟犬らしく勇ましさを感じさせます。しかし、現代のキャバリアは勇敢さは持ち合わせていても、攻撃的な面はほとんどありません。むしろ、コンパニオンドッグの適性があるほど、穏やかです。

キャバリアの歴史

キャバリアの先祖犬であるスパニエル犬は、16世紀ごろから存在していました。

犬好きとして知られているイギリス王室にて、長く可愛がられてきたのが、このスパニエル種で、チャールズ1世・2世には特に愛されていたそうです。

当時のスパニエルは、現代でいうコッカー・スパニエルのような出で立ちでしたが、18世紀になると、ヨーロッパで短吻種の犬が流行しました。そして、19世紀には小型のスパニエルと短吻種の交配が始まり、鼻のつぶれた「キング・チャールズ・スパニエル」が誕生したのです。この名前にはもちろん、チャールズ2世がスパニエル種を溺愛したことがこめられました。

しかし、この犬種はいびきがひどく、病弱だったため、戻し交配が求められたのです。その結果、「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」が誕生しました。

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キャバリアの特徴

<特徴>

  • 大きさ:小型犬
  • 標準体高:30~33cm
  • 平均体重:5~8kg
  • 被毛:ダブルコート
  • 被毛の色:ブラック&タン、ルビー、ブレンハイム、トライカラー
  • かかりやすい病気:僧帽弁閉鎖不全症

被毛

キャバリアの毛色は4種類あります。ブラック&タン(黒と赤褐色)、ルビー(赤褐色)、ブレンハイム(赤褐色と白)、トライカラー(赤褐色と黒と白)です。

被毛は長めですがダブルコートなので抜け毛があります。そのため、被毛を地面に引きずるほど伸びるということはほぼありません。

外見

キャバリアは小型犬ですが、やや大き目でがっしりとした体型をしています。平均体重は5~8kgで、体高は30~33cmです。

かかりやすい病気

キャバリアがかかりやすい病気は、僧帽弁閉鎖不全症ですが、キャバリアの場合は遺伝的な要因から発病します。僧帽弁閉鎖不全症は、心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁に異常が発生することで、血液が逆流する病気です。血液が逆流すると、全身へ送り出す血液が減り、左心房が拡張。肺高血圧や肺水腫を引き起こし、呼吸困難が始まります。

キャバリアの6歳以上の個体に限ると、全体の6割以上が僧帽弁閉鎖不全症をわずらっています。生後1~2年頃から発病する個体もあるため、飼い主は日ごろから健康に気を遣い、定期的に健康診断に連れて行きましょう。

キャバリアの性格や気質

キャバリアの性格は、とても穏やかで遊び好きです。

またキャバリアは、飼い主に合わせることができる柔軟性を持ち合わせています。そのため、静かに過ごす飼い主のキャバリアはおとなしく、活動的な飼い主のキャバリアは活発です。

キャバリアは社交的な犬種なので、子どもや高齢者に対してもおおらかに接してくれます。もちろん、他のペットとも仲良く過ごすことができます。

このように、コミュニケーション能力に秀でたキャバリアは家庭犬として最適な犬種。初めて犬を飼う人にもおすすめです。

キャバリアの飼育方法


画像:instagram cavlifeさん

<飼育方法>

  • 散歩頻度:朝夕30分
  • 食事の回数:1日2~3回
  • ブラッシング:毎日
  • 飼育環境:室内

散歩

散歩は、最低でも毎日朝夕30分は行ってください。加えて、キャバリアはとても遊び好きなので、家でもよく遊んであげましょう。すると生活の質があがり、運動量が自然と増え、問題行動も減っていきます。

食事

食事は1日2~3回にわけて与えましょう。そして、太らせないように、間食は控えてください。

ブラッシング

ブラッシングはできるだけ毎日行いましょう。

被毛はダブルコートなので、換毛期にはたくさんの毛が抜けます。日ごろから丁寧にブラッシングをしておくことで、毛の絡まりが最小限に抑えられ、換毛期のブラッシングが楽になるからです。そのうえ、皮膚疾患の予防にもつながります。

飾り毛が豊富で、巻き毛やくせ毛の個体も多いため、月に1度はトリミングサロンでしっかりとしたグルーミングをすることをおすすめします。

他にも、定期的な肛門腺絞りや爪切りも必要です。

飼育環境

人間と深いコミュニケーションを取るほうがストレスを回避できるため、飼育は室内で行いましょう。