犬種図鑑
2019年10月17日
しわくちゃな容姿が特徴的なシャーペイ。絶滅の危機に瀕した希少犬種でもあり、日本で飼っている人はなかなか見かけません。頑固でプライドが高い性格なのも飼育が難しい要因の一つ。そこで今回はシャーペイの特徴や性格、飼い方、歴史をご紹介します。

シャーペイってどんな犬?

シャーペイ

シャーペイの魅力は、大きな頭につぶらな瞳、そしてしわくちゃな体。独特な可愛さがあり、一緒にいればいるほどその魅力の虜になってしまいます。

古い歴史があり古代犬の一種ともいわれているシャーペイは、世界的に飼育頭数が少ない犬種です。絶滅の危機に瀕したこともある希少種で、ペットショップで見ることはまずありません。

個体数が少ないがゆえに、近親交配をされた時期もあることから、遺伝的疾患が多いのも特徴です。特にシワの多い個体は、疾患が多い傾向にあります。飼育の前には、シャーペイがかかりやすい疾患を把握し、異常に早く気が付けるようにしましょう。

中国広東省原産 シャーペイの歴史は?


画像:instagram alf_thepeiさん

シャーペイは中国南部の広東省原産の犬種で、紀元前200年には誕生していたとされる、とても歴史の古い犬種です。

もともとは40~70kgほどの体重があり、闘犬や番犬など、使役犬として活躍していたシャーペイですが、中国では1949年代に入り「犬の飼育は贅沢」とされ、多くの個体が処分されました。

その思想統制から逃れ、香港で飼育されていたシャーペイがアメリカに渡り、繁殖されていきます。

この時の個体数は、わずか60頭程度。遺伝性の疾患の改善や闘犬の気質を抑えることを目的に他の犬種と交配をし、しだいに祖先よりも小柄で穏やかな性格のシャーペイになりました。
 

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シャーペイの特徴は?

<特徴>

  • 大きさ:中型犬
  • 標準体高:46~51㎝
  • 平均体重:16~20kg
  • 被毛:短毛
  • 被毛の色:単色
  • 平均寿命:8~11年
  • かかりやすい病気:眼病

外見

体長・体高が46~51㎝、体重16~20kgで、やや大き目の中型犬です。毛色は、ブラック、ブラウン、クリーム、フォーンなどの単色で、ホワイトはいません。

被毛

被毛は短毛。ざらざらとした手触りが特徴で、毛の長さが3cm前後のブラッシュタイプと、それよりも短いホースタイプがいます。

かかりやすい病気

シャーペイは、眼病にかかりやすいので注意してください。

例えば、緑内障、チェリー・アイ、眼瞼内反は、特に多い疾患です。皮膚にシワがあるので、その間に皮脂や汚れが溜まり、皮膚炎を起こすことも。

平均寿命

寿命は8~11年ですが、持病がある個体も多いため、寿命にはかなりの個体差があります。早期発見をするためにも、信頼できる動物病院を探し、定期的に検診を受けるようにすると安心です。

シャーペイはどんな性格?


画像:instagram filson.yosenさん

シャーペイは、頑固で自尊心が高い犬種です。また感情表現は乏しく、非常に落ち着いています。頑固な性格でしつけがしにくいという一面もあり、飼い主がしっかりとリーダーシップを取ることが重要です。信頼した相手には忠誠心が高いので、きちんと主従関係が築ければ、番犬としても活躍してくれるでしょう。

逆に、家族以外の人や犬に対しては警戒心が強く、攻撃的になることも。無駄吠えや、他の犬とのトラブルを避けるためにも、子犬の時から社会性を身に着けさせることが重要です。

シャーペイを飼うにあたって気を付けたいことは?


画像:instagram anniepaddingtonさん

<飼育方法>

  • 散歩頻度:朝夕の2回、30~60分
  • 食事の回数:大豆が含まれていないもの
  • グルーミング:月に一回
  • 飼育環境:室内飼育

散歩の頻度

散歩の回数は、朝夕の2回、それぞれ30~60分が目安です。闘犬は体力があるため、充分な運動をさせ、ストレスを発散させることが重要。そうすれば、性格が落ち着き、突発的な攻撃や無駄吠えを抑えることができるでしょう。

食事

ドックフードは、大豆が含まれていないものを選びましょう。シャーペイは、大豆を分解する酵素の力が弱いので、大豆製品を食べさせると消化不良を引き起こしてしまいます。

グルーミング

短毛なので、グルーミングは月に1回でOK。ただ、シワに汚れが溜まりやすく、体臭や疾患を引き起こす可能性があるため、週に1回程度タオルなどで体を拭いてあげましょう。

飼育環境

暑さにとても弱いので、室内での飼育が適しています。

これからシャーペイを飼う方へ

シャーペイ

もともと闘犬として繁殖された犬種のシャーペイは、その性質を濃く残している個体もいます。

また自立心が強く、飼い主がリーダーシップを取れないと、自分がリーダーだと勘違いすることも。そうならないためにも、子犬の頃から根気よくしつけと訓練をすることが必要です。

一度心を許した家族にはとても友好的ですが、突発的に攻撃することもあるので、子供がいる家庭や多頭飼いをする場合は、特に根気よくトレーニングをするようにしましょう。

それができれば、愛情深いシャーペイに癒されること間違いなし。最高のパートナーとなり、愛にあふれた生活を送れるようになりますよ。