犬種図鑑
2019年8月19日
賢くて物覚えがいいトイプードル。しつけがしやすく、初めて犬を飼う方におすすめの犬種です。「飼育する上で知っておきたいことは?」「注意したいポイントは?」今回は、そんなトイプードルの正しい飼い方から特徴や性格、歴史までご紹介します。

トイプードルってどんな犬?


画像:instagram azchpnさん

トイプードルは見た目の可愛さだけでなく、抜け毛や体臭が少ないことや、賢く人懐っこい性格なことから、とても飼いやすい犬種です。日本国内でも人気が高く、JKC(一般社団法人ジャパンケネルクラブ)によると、犬種別犬籍登録頭数は、ここ10年以上トイプードルが1位を獲得し続けています。

トイプードルの特徴である、豊富な被毛はカットの仕方で雰囲気が変わり、それもトイプードルを飼う楽しみの1つです。定番のテディベアカットは、トイプードルの可愛さがさらにアップしますよね。毛色もバリエーション豊かなので、お好みのカラーを探してくださいね。

水猟犬として活躍していた!トイプードルの歴史


画像:instagram kumathepoodleさん

プードルの原産国は、フランスといわれています。しかし、それより前にロシアで発祥したという説もあり、そのプードルが他の犬種と交配を繰り返しながら、ドイツやフランスに渡りついたのではないかというのが現在最も有力です。

もともとプードルはスタンダードサイズのみで、ヨーロッパの各地でカモ狩りをする水猟犬として活躍していました。その後16世紀には、愛玩犬としてフランスの上流階級の間で流行し、18世紀にはトイプードルが作出されています。

日本に初めて輸入されたのは、1949年。2000年代に一気に流行し、現在も飼育数がのびています。

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トイプードルの特徴は?


画像:instagram kumathepoodleさん

<特徴>

  • 大きさ:超小型犬
  • 標準体高:~28cm
  • 平均体重:~4kg
  • 被毛:シングルコート
  • 被毛の色:レッド、ブラック、ブラウンなど
  • かかりやすい病気:クッシング症候群

被毛

トイプードルの毛色は、レッド、アプリコット、ブラウン、ブラック、ホワイト、シルバー、クリームなどバラエティー豊かです。

くるっとカールをした毛が特徴で、このカールは縮れ毛の様に強い巻きがあったり、ゆるいウェーブだったりと個体によって差があります。

毛量は多ければ多いほど、自由なカットができ、綿毛のような愛らしさがあることから人気が高いです。

外見

平均的な体重は4kg、体高は24~28cmの超小型犬に分類されます。

さらにトイプードルを細かく分類すると、胴が長く脚が短いドワーフタイプ、胴が短く足が長いハイオンタイプ、足の長さと胴の長さがほぼ同じなスクエアタイプの3種類です。

かかりやすい病気

超小型犬は、クッシング症候群にかかりやすいので注意が必要です。

この病気は副腎の疾患で、脱毛や肥満、倦怠感などを引き起こすので、急に太りやすくなったり、元気がない状態が続いたりしたら、動物病院で検査をしましょう。

また運動能力が高いためハイジャンプも可能ですが、着地の際に細い手足に負担がかかるので、関節炎や骨折にも注意をしてあげてください。

トイプードルはどんな性格?


画像:instagram azchpnさん

トイプードルはとても人懐っこく、知らない人や他の犬、猫や小動物にも友好的です。

また、毛色によって性格が異なるといわれています。人気色のレッドやアプリコットは、元気はつらつでおてんばな個体が多いです。シルバーは、自立心が高く頑固な一面もありますが、飼い主にはとても従順。ブラックは落ち着いた性格で、ホワイトはのんびりとしていますが、社交性が高いのが魅力。トイプードルを飼うときは、見た目の好みと合わせて性格も把握しておくと相性のいい子と出会えますよ。

トイプードルは、プードルの中でも特に賢く警察犬にも採用されるほどなので、しつけがしやすいでしょう。 飼い主にも従順なので、子犬のころに一度しっかりとしつけをすれば、手がかかりません。

トイプードルの飼育方法は?気をつけたいポイントは?


画像:instagram toypoodlegramさん

<飼育方法>

  • 散歩頻度:朝夕の2回、各40~60分
  • 食事の回数:1日2回
  • ブラッシング:週に2回程度
  • 飼育環境:室内飼育

散歩の回数

トイプードルは、超小型犬ですが運動が大好きな犬種なので、毎日の散歩は欠かせません。散歩は、朝夕の2回、各40~60分が目安で、1回の散歩で1~2km程歩かせるのがベストです。毎回同じコースではなく、いつも違う道を通ることで、好奇心旺盛なトイプードルの欲求を満たすことができます。

食事回数

フードは、 生後半年までは1日4回、それ以降は1日2回与えましょう。

ふわふわの毛で体型が分かりづらいですが、 フードに書いてある適正量を守り、体型維持にも気を配ってくださいね。

ブラッシング頻度

毛量が多いですが、シングルコートで抜け毛が少ない犬種です。しかし、カールのかかった毛は毛玉ができやすいので、週に2回程度入念にグルーミングをしてあげてください。毛は伸び続けるので、1ヶ月に1回を目安にトリミングをするとよいでしょう。

飼育環境

また、とても好奇心旺盛な性格のため、あらゆるものに興味を示し、時に誤飲などの事故を引き起こすことがあります。トイプードルの生活区域には危険なものを置かないようにし、キッチンやベランダなど危険な場所はフェンスを設けるなどの対策をしましょう。

これからトイプードルを飼う方へ


画像:instagram teddy.redtoypoodleさん

トイプードルはとても賢いので、物覚えがよくしつけがしやすいです。そのため、初めて犬を飼う方にも向いている犬種です。ただ、家族がそれぞれ違う対応をするとトイプードルが混乱してしまうので、事前に接し方やしつけの方向性を話し合ってくださいね。

また可愛いとついつい甘やかしてしまいがちですが、賢いだけに1度わがままを通すとその後が大変なので、メリハリをもって接しましょう。

人懐っこい性格なので、家族として迎えればすぐにたくさん甘えてくれます。愛らしい見た目と天真爛漫な性格で、生活を明るく照らしてくれるでしょう。