2019年10月24日
【犬種図鑑】パピヨンの特徴や性格とは?飼う際の注意点もご紹介
目次
パピヨンってどんな犬?
フランス語で蝶を意味する「パピヨン」。ふわふわの飾り毛で覆われた大きな耳が特徴的ですが、この耳の形が蝶が羽ばたく姿に似ていることから、この名前が与えられました。
15世紀以降、貴族階級の間でも人気を博し、パピヨンを愛した有名な人物の中にはマリーアントワネットやポンパドゥール夫人もいます。
気品に満ちた独特の美しさによって、古くから多くの人々を魅了してきました。
特に女性に人気のある犬種ですが、世界中で愛玩犬として多くの人に飼育されています。
貴族たちも夢中に!パピヨンの歴史
スペイン原産のスパニッシュ・ドワーフ・スパニエルの血を引くパピヨン。
繁殖が行われたのはイタリア北部のボローニャ地方と言われており、さらにそこからフランスへ輸出され、貴族たちからの寵愛を受けるようになりました。
実は「パピヨン」という名前がつけられたのはずっと後のこと。初期の頃は垂れ耳のタイプが主流だったのですが、耳よりも尻尾に注目され、リス犬、スカーレル・スパニエルなどと呼ばれていました。
時折生まれていた立ち耳タイプの犬が注目されるようになり、18世紀末になると、選択的交配が行われるようになりました。スピッツ、チワワとの交配により現在のような姿を確立したと言われています。
パピヨンの見た目の特徴とかかりやすい病気
<特徴>
- 大きさ:超小型犬
- 標準体高:20〜28cm
- 平均体重:4~5kg程度
- 被毛:シングルコート
- 被毛の色:白色を基調に、黒や茶の混色
- かかりやすい病気:眼の病気、膝蓋骨脱臼、眼瞼内反症など
外見
体高は20〜28cm、体重は4~5kg程度で小柄な体をしています。
被毛
被毛はシングルコートで、艶やかな長い毛を持ち、胸や尻尾にも飾り毛があります。
毛色
毛色は白色を基調に、黒や茶が混じっている場合が多く、他にもセーブル、レモンなどとの混色の場合があります。
3色の毛色はトライカラー、2色の毛色はパーティーカラーと呼ばれます。
かかりやすい病気
パピヨンは遺伝疾患も少なく、比較的健康な犬種と言われています。
かかりやすい病気は、パピヨンだけでなく小型犬に共通する病気ですが、緑内障などの眼の病気、膝蓋骨脱臼、眼瞼内反症(逆さまつ毛)などがあります。
ちょこちょことよく動き回る上に骨が細いので、けがによる骨折にも気をつけたいものです。
パピヨンはどんな性格の持ち主?
とても聡明で、新しいトリックもすぐ覚えられます。また陽気で人懐っこく、飼い主以外の人間や他の犬に対しても警戒心を抱くことはほぼありません。家庭の中では、小さい子どもの遊び相手にもなってくれます。
しかし可愛いからといって甘やかしすぎるのは禁物です。賢さとプライドの高さゆえ、時にはわがままな態度をとることもあります。子犬の頃からしっかりと信頼関係を築き、ダメなことはダメと教え込むことがポイントです。
常にエネルギーにあふれ、好奇心旺盛なので、一緒に遊ぶときには刺激を与えられるおもちゃを取り入れるのもおすすめです。
パピヨンを飼う上で気をつけたいポイント
<飼育方法>
- 散歩頻度:1日2回各回20~30分
- 食事の回数:1日1〜2回
- ブラッシング:毎日
- 飼育環境:室内飼育
散歩回数
パピヨンの散歩は、1日2回各回20~30分ほどが目安です。運動自体は大好きですが、疲れやすい傾向にあるため長時間外に連れ出すのは避けてください。
食事回数
1日の食事回数は、成犬の場合1日1〜2回が目安です。冬の季節は体温を維持するために回数を増やすのも良いでしょう。
グルーミング頻度
長い毛を持ちますが、ダブルコートの犬種に比べるとお手入れは簡単です。抜け毛は少ないものの、スキンシップや健康状態の把握のためにも、毎日のブラッシングが理想的です。
シャンプーの頻度は月に1回程度で、トリミングは必要ではありません。
飼育環境
寒さに弱いこともあり、パピヨンは室内での飼育に向いた犬種です。冬場に外に散歩に連れて行く時は服を着せてあげることも必要です。
パピヨンをこれから飼う方へ
小柄な体であることに加え、性格の面からもしつけに苦労することは少ないため、初めてドッグオーナーになる方にも適した犬種です。
澄んだ瞳に、絹のような艶やかな長い毛。マリーアントワネットも虜にしたほどの優美な佇まいを持ったパピヨン。
見ているだけでうっとりしてしまうこともありますが、一緒に過ごす時間が長くなればなるほど、いろんな表情を見せてくれますし、注いだ分の愛情に応えてくれるようになります。
サイズは小さくとも精神的には大きな存在として、飼い主やその家族の支えとなってくれることでしょう。