トレーニング・Tips
2018年5月8日
ディスクとは、犬がくわえても安全な素材でできた専用のディスクを人が投げ、犬がそれをキャッチする遊びのことで、フリスビーとも呼ばれます。アメリカ生まれのドッグスポーツで、日本でもNDA(ナショナルディスクドッグアソシエーション)や日本フリスビードッグ協会をはじめとする多くの団体があり、全国各地で大会が開催されています。


出典:Flickr

ディスクドッグの始まり

世界にディスクドッグを普及させたのは、アレックススタインとその愛犬ウィペットのアシュレイでした。アレックススタインは、当時、犬と行うディスクパフォーマンスを広げる活動をしていましたが、なかなか上手くいきませんでした。そんな2人が一躍有名になったのは1974年8月。全米に中継されるメジャーリーグのドジャーズスタジアムに飛び出して8分間のパフォーマンスを行い、人々に衝撃を与えたのです。そして、その試合を偶然観戦していた、当時の世界フリスビー協会会長のアーブ・ランダー氏の目に止まり、競技としてのフリスビーが始まりました。

ディスクの競技種目

ディスクの大会では、主催する団体によってルールや出場種目に違いがありますが、基本的にはディスタンスとフリースタイル(フリーフライト)という種目に分かれます。
ディスタンスとは、決められた時間内にディスクを何回、どのようにキャッチできたかを競う競技で、飛行距離と正確性が要求されます。ディスクを投げた位置からキャッチした位置までが長い方がポイントが高くなり、一投ずつポイント制でジャッジされ、合計得点が高いペアが上位にあがります。また、犬がジャンプして空中でディスクをキャッチできると評価が高くなります。
一方フリースタイル(フリーフライト)では、複数のディスクを使って、走る・くわえる・跳ぶなどの犬の能力を引き出し、コンビネーションと技術を競います。主催団体によって、使用できるディスクの枚数に違いがあり、5枚であったり10枚であったりします。決められた時間内に、音楽に合わせてパフォーマンスし、様々な項目において採点されます。(キャッチ、コントロール、コンビネーション、演出、安全性など)
また、ディスタンス、フリースタイル(フリーフライト)の他にもアトラクション種目が用意されていることもあります。小学生以下の部や、一歳未満の若い犬の初期トレーニング用種目などがあるようです。これから競技を始めようと思っている方は、一度大会を観戦してみると良いかもしれません。

ADVERTISING

広告

ディスクはどの犬種でも楽しめるの?

ディスクの大会では、ボーダーコリーが良い成績を収めることが多いです。大会会場ではボーダーコリーの他に、ラブラドールレトリバーやコーギー、オーストラリアンシェパードなどをよく目にします。犬種や個々の性格によって、ディスクの遊び方を覚えるまでに時間がかかったりすることはありますが、ディスク自体はどの犬種でも楽しむことができます。

出典:Flickr

ディスクの練習方法

最初から空中に投げるのではなく、ディスクを手に持って振って犬を誘ったり、引っ張りっこ遊びをしたりして、犬にディスクは楽しいということを教えていきます。布製のディスクも販売されているので、プラスチックでは咥えてくれないわんちゃんの場合は、そちらを使ってみても良いかもしれません。

犬がディスクを楽しいものと認識したら、地面に転がすように投げてレトリーブさせます。犬が思うように動いてくれなくても、叱ったり、ガッカリした表情を見せないようにしましょう。犬ができたことをしっかり褒めてあげながら、犬の気持ちを盛り上げていきます。犬が飽きる前に遊びを切り上げるのがコツです。

レトリーブが上手にできるようになったら、ディスクを空中でキャッチする練習を始めます。ディスクに興味を引き付け、飛びついてくる直前に犬の鼻先に軽くディスクを投げます。上手にキャッチできたらよく褒めてご褒美をあげ、だんだん距離を伸ばしていきます。上手くできなくても、焦らず少しずつ練習してください。レトリーブや引っ張りっこも取り入れながら、楽しく練習させてあげましょう。

ディスクを投げる段階になってくると、飼い主側の技術も求められてきます。犬がいない状態で、しっかりとディスクを投げる練習をしておきましょう。

最後に

人と犬が各自で能力が高くても、コミニュケーションがとれていなければディスクは上達しません。これはディスクに限らず、ドッグスポーツ全般、そして犬との生活すべてに言えることです。ディスクをきっかけにして、もっともっと愛犬との関係性が良いものになると良いですね。