トレーニング・Tips
2018年5月11日
フライボールは、観客もハラハラドキドキする、とてもエキサイティングなドッグスポーツです。ボールが大好きなわんちゃんにぴったり!観ていると思わず声を出して応援したくなる、フライボールをご紹介します。

フライボールとは?

Canine Hurdler

出典:Flickr

フライブールは、1970年代後半にアメリカで考案されたドッグスポーツです。1980年代にはカナダやヨーロッパ各地に広まり、1983年に初めてのフライボールトーナメントが開催されました。

日本では現在、JKC(ジャパンケネルクラブ)・JFPS(日本フライボール育成協会)・JFN(日本フライボールネットワーク)が主に競技会を開催しています。それぞれの団体ごとにルールや規定に違いはありますが、基本的な競技の仕方は同じです。今回は、JKCを参考に、フライボールをご紹介します。

フライボールのルール

Flyball Boorowa NSW
出典:Flickr

フライボールには、

・基本的に4人のハンドラーと4頭の犬がリレー形式で行うチーム競技

・1人のハンドラーと1頭の犬がタイムトライアル形式で競う個人競技

があります。チーム競技・個人競技とも直線のコースで行われ、コース上には4つのハードルとボールが飛び出すボックスが設置されています。

◇チーム競技

4ペアが1チームとなって、2チームずつ競います。犬はコースに並べられた4つのハードルを飛び越え、フライボールボックスにタッチして飛び出したボールを咥え、再び4つのハードルを飛び越えて帰ってきます。この間、ハンドラーはスタートラインを超えることはできません。この一連の動作をリレー形式で行い、先に全ての犬がミスなく走り終えたチームがその回の勝者となります。ボールを咥えてこなかったり、ハードルを飛ばなかった場合には最後にやり直しです。これを3回行い、先に2勝したチームの勝ちです。

◇個人競技

ハンドラーと犬を1組として、2組ずつタイムトライアル形式で競い合います。犬の行う作業はチーム競技と同じです。3回連続で行い、最も速いタイムをその犬のベストタイムとして、速い順に成績を決定します。

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フライボールを始める前に

フライボールは非常に激しいスポーツです。事前に犬の健康状態をチェックし、練習前には必ず異常がないか確認しましょう。肥満も関節に負担がかかりますので、適正体重をキープしましょう。

競技中に排泄してしまわないように、また、呼び戻しや基本的なコマンド(スワレ、マテなど)はきちんと教えておきましょう。

フライボールはチーム競技ですので、攻撃的であったり他の犬を追いかけてしまうようなわんちゃんは参加が難しくなってしまいます。と同時にハンドラー自身もチームメイトに対して常識を持ち、迷惑をかけないようにお互いに気を付けましょう。チームメイトの失敗を責めたりするとチームに亀裂が入ってしまうこともあります。

フライボールの練習方法

フライボールには、ハードルや専用のボックスが必要になりますので、フライボール競技に対応しているスクールやフライボールチームの練習に参加することになります。個人競技もありますが、フライボールの魅力はエキサイティングなチーム競技です。仲間とチームを組んで一緒に練習しましょう。

最初は並走しながらハードルを飛ぶことを教えていきます。ハードルを飛ぶことに慣れてきたら、スタートに待たせた犬を反対側から呼び、一人で飛ぶことを覚えさせます。ハードルの間はなるべく歩数を減らすことでタイムが縮まります。次に、ボックスの後ろにボックスローダーと呼ばれる人が立ち、手に持ったボールを弾ませたり、名前を呼んだりして犬を誘ってボールをキャッチさせます。これをハードルと組み合わせ、走ってきた犬はボールを咥え、反転してハードルをジャンプ。ハンドラーは犬の前方にボールを投げたり、ゴール地点で犬に背を向けて逃げるフリをしたりしてスピードアップを図ります。

最後に

フライボールの面白いところは、練習でも本番でも、周りの人たちが声援を送って犬を盛り上げることです。テンションの上がった犬の意欲をそのままに、どうコントロールしてタイムをあげるかがポイントになります。

また、単純な動作に見えるフライボールですが実は奥が深く、いろいろな技や練習方法が存在します。ボールが大好きなわんちゃんは、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。