2024年7月31日
【犬種図鑑】イングリッシュスプリンガースパニエルの性格・特徴・飼い方・しつけを解説
明るく協調性のあるイングリッシュスプリンガースパニエルは、飼育しやすい犬種といわれています。今回は、イングリッシュスプリンガースパニエルの特徴や性格をはじめ、信頼関係を築くためのしつけ方や、飼う上で気をつけたいポイントについてご紹介します。
目次
イングリッシュスプリンガースパニエルってどんな犬?
外見
イングリッシュスプリンガースパニエルの特徴としては、まず、大きな垂れ耳、そして長く伸びた首、しっかりとした頭が挙げられます。体高は45~55㎝、体重は18~25kg、中型犬に分類されます
被毛
被毛は、オーバーコートとアンダーコートからなります。オーバーコート、つまり上にかぶさっている毛は、つやのあるウェーブがかかった長毛が特徴的です。アンダーコートは、柔らかく短い毛が密集して生えており、これが冬の寒さや草・木のとげから身を守ります。
毛の色は、レバー(赤褐色)&ホワイト、ブラック&ホワイト。白い毛色にタン(黄褐色)マークが入ることもあります。
かかりやすい病気
かかりやすい病気は目の病気です。特に、進行性網膜剥離、眼瞼内反症が挙げられますが、どちらも遺伝的要素の多い病気です。定期的な健診を欠かさないようにしてください。また、耳が垂れているため、外耳炎にもなりやすいです。耳掃除もこまめに行いましょう。
また、「スプリンガー・レイジ・シンドローム」という病気が多いことも知られています。この病気は、突然激しく怒り狂い、飼い主にも手がつけられなくなるほど攻撃的になるという症状が出ます。残念ながら治療法が確立されていません。万が一発症した場合には、獣医さんと相談しながら上手に付き合っていきましょう。また、遺伝性のある病気ですので、ブリーダーさん選びも慎重に。
イングリッシュスプリンガースパニエルの歴史
イングリッシュスプリンガースパニエルの起源は、その名前にあるようにイギリスです。16世紀頃、イギリスで鳥猟犬として活躍していました。そもそもスパニエルとは、「スペイン」を語源としており、14世紀ごろにスペインからイギリスにわたり、ランドスパニエル(陸地での猟に使われる犬)として活躍していたようです。
19世紀に入ると、品種改良が進み、ノーフォーク公爵というイギリス貴族がこの犬種の普及に注力したため、「ノーフォーク・スパニエル」と呼ばれるほどになりました。
19世紀後半には、この犬種の中で小さいものが「イングリッシュコッカー・スパニエル」と区分されました。そして20世紀に入り、大きいものに「イングリッシュスプリンガースパニエル」と正式名称がつき、その後、アメリカやカナダなどに渡っていきました。現在も猟犬として、そしてドッグショーの人気者として、世界中で広く愛されています。
イングリッシュスプリンガースパニエルってどんな性格?
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「スプリンガー」には「ばねのように」という意味と「驚かせる」という意味があり、どちらも鳥猟をしているときの敏捷で活発な姿をあらわしています。
性格は、活動的で元気いっぱい。とても明るく、協調性があり、好奇心旺盛です。また、猟犬として活躍できるだけあって、とても従順でのみこみが早く、トレーニングも得意な犬種です。賢く我慢強いので、爆発物探知犬や、麻薬探知犬としても活躍しています。
基本的には穏やかな性格ですが、熱中すると興奮しやすいので、しっかりとコントロールできるようにしつけをしていくことが大切です。
警戒心が強く、危険を察知する能力もあるので、番犬にも向いていますが、初めて会う人や他の犬に対しては慣れるまで少し時間がかかります。
イングリッシュスプリンガースパニエルとどう付き合う?
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飼育環境
イングリッシュスプリンガースパニエルは、与えられた環境にすぐに順応できます。室内でも屋外でも飼うことができますが、長毛種なので暑さ対策はしっかりと。
散歩回数
体を動かすことが大好きなので、朝晩1回ずつ、30分~1時間程度の散歩をするようにしましょう。走ることも大好きなので、1週間に1度は広い公園で自然に触れさせたり、ドッグランに連れ出してあげたりすることが必要です。また、頭を使う遊びも大好きなので、しつけもかねて、宝探しや、ボール投げなど、トレーニングにもなる遊びをしていくと良いでしょう。
グルーミング
グルーミングについては、ダブルコートの犬種ですので、こまめに行うことが必要です。1日に1回はブラッシングを、そして1カ月に1度はシャンプー・トリミングを行いましょう。外耳炎を起こしやすいので、耳掃除もできるだけこまめに行うことが大切です。
食事回数
大変活動的な犬種なので、できるだけタンパク質が多く含まれているエサを選びましょう。また、眼病予防のため、ビタミンA、ビタミンC、ミネラルが含まれたエサもおすすめです。成犬であれば、300gほどのエサを1日に2回に分けて与えましょう。子犬の場合は、200~250gのエサを1日に3~4回に分けて与えるのが一般的です。目安として参考にしてくださいね。
これからイングリッシュスプリンガースパニエルを飼う方へ
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画像:instagram springerspanielworldさん
猟犬としての賢さと従順さ、そして明るさを兼ね備えたイングリッシュスプリンガースパニエル。上下関係をはっきりさせ、時には優しく、時には厳しく、メリハリのあるしつけをすることで、素敵な関係を築いていきましょう。