犬種図鑑
2024年5月10日
頑固で怖いもの知らずなノーフォークテリア。テリア種特有の野性味が色濃く残っており、しつけにはある程度の知識と経験が必要です。今回は、そんなノーフォークテリアの特徴や性格、歴史、飼い方をご紹介します。

ノーフォークテリアってどんな犬?

ノーフォークテリア

テリア種の中でもひときわ小さい体で、垂れ耳とまん丸の目がチャーミングなノーフォークテリア。

その愛くるしい姿からは想像できませんが、猟犬として活躍していた頃は「原野の小悪魔」とも呼ばれていました。恐れ知らずで小さな体に大きなパワーを秘め、しつこく小動物を追いかけ回したためです。

家庭犬としての改良があまり進んでおらず、しつけに苦労することも多いと言われています。日本国内ではあまり普及していませんが、海外では人気が高まってきている犬種です。

ケンブリッジ大学で大人気  ノーフォークテリアの歴史


画像:instagram さん

ノーフォークテリアの歴史をさかのぼると、1880年代にケンブリッジ大学に通う学生たちが飼いはじめたテリア種の「トランピントンテリア」に辿り着きます。当時小型のテリア犬を飼うことが学生の間で流行し、ネズミを捕るためにも活躍したようです。

その後ノーフォーク州ノーリッチに持ち込まれたのですが、この地名にちなみ、「ノーリッチテリア」と呼ばれていました。しかしこの呼び名は垂れ耳タイプと立ち耳タイプ、両方に対して使われていました。一部のブリーダーがそれぞれ別の犬種として登録するように求めたことで、現在は前者を「ノーフォークテリア」、後者を「ノーリッチテリア」と呼んでいます。

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ノーフォークテリアの見た目の特徴と気をつけたいポイント


画像:instagram indypitstopさん

<特徴>

  • 大きさ:小型犬
  • 標準体高:25cm~26cm
  • 平均体重:5kg~6kg
  • 被毛:ダブルコート
  • 被毛の色:レッド、ベージュ、グリズル、ブラック&タン
  • かかりやすい病気:眼の病気など

被毛

被毛はダブルコートで、ごわごわした硬さのある毛を持ちます。色はレッドのほか、ウィートン呼ばれるベージュ、グリズル、ブラック&タンの4色があります。

外見

体高は約22~26cmで、平均的な体重はオス・メスともに約5~6kgです。小柄な体ですがしっかりと筋肉がついており、俊敏な動きをします。好奇心が強く、ウサギやネズミなどの小動物を見つけた時には急に動き回るため、けがなどにも注意したいものです。

かかりやすい病気

かかりやすい病気には白内障、緑内障などの眼の病気、膝蓋骨脱臼、心筋症があります。またアレルギー性皮膚炎にも注意を払いましょう。

ノーフォークテリアはどんな性格の持ち主?


画像:instagram indypitstopさん

飼い主やその家族に対してはとても愛情深く、陽気な性格の持ち主です。遊ぶことが大好きで、退屈してしまうといたずらをしてしまうことも。一緒に遊ぶときには、好奇心を刺激する遊びを意識しましょう。

テリア気質が強く残っているため、相手が飼い主であっても頑固な態度を取ることもしばしば。

また見知らぬ犬や人に対しては強い警戒心を示し、吠えかかってをしまうこともあります。他の犬と一緒に飼育したい場合は、慎重になる必要があるでしょう。

ノーフォークテリアを飼育するにあたって


画像:instagram funkythenorfolkさん

<飼育方法>

  • 散歩頻度:1日2回、30分ずつ
  • 食事の回数:1日2回程度
  • ブラッシング:週に数回
  • 飼育環境:室内飼育

散歩頻度

小型犬ですが、適度な運動量を必要とします。散歩回数は1日2回、30分ずつ外に連れ出してあげましょう。

食事回数

食事回数の目安は、成犬では1日2回程度ですが、年齢や体調に合わせて調整してあげてください。

ブラッシング頻度

被毛は2層のダブルコートで、換毛期には抜け毛も多くなります。週に数回のブラッシング、月に1、2回のシャンプーが理想的です。トリミング、またはもともとの毛質を維持するためプラッキングという毛を抜くお手入れも定期的にしてあげましょう。

飼育環境

室内犬として飼っている方がほとんどですが、むだ吠えの可能性がありますので、集合住宅での飼育の場合には注意が必要です。

ノーフォークテリアをこれから飼う方へ


画像:instagram nfsakuraさん

テリア種の野性味が残ったノーフォークテリア。サイズが小さいからといって、飼育が簡単なわけではありません。愛玩犬ではなくあくまでテリア犬であることを覚えておきましょう。

気が強く、言うことを聞かないということもあります。飼い主には、子犬の頃から辛抱強く向き合い、しつけをしていくことが求められます。また多様な人間や犬と接する機会を多く作り、警戒心を和らげることも大切です。

いつでも元気いっぱいで愛嬌あふれる犬種なので、一緒に暮らせば、飼い主や家族にもエネルギーを分け与えてくれる存在となるしょう。