犬種図鑑
2019年8月26日
垂れ下がった大きな耳が特徴のバセットハウンド。友好的で穏やかな性格は、多くの人を虜にします。今回はそんなバセットハウンドの特徴や性格、歴史、飼い方をご紹介します。

バセットハウンドってどんな犬?

バセットハウンド

バセットハウンドの特徴はなんといっても、垂れ下がった大きな耳です。顔や体の皮膚は、ところどころシワが寄り、胴長で太く短い足と、とても特徴的な外見をしています。

もともとうさぎ狩りをしていた猟犬ですが、とても穏やかな性格で、運動量もそこまで多いわけではありません。

短毛のため、毛のケアもしやすく、飼育の手間は余りかからないでしょう。

ただ、バセットハウンドは遺伝性の疾患がやや多い犬種のため、飼育前にかかりやすい疾患を把握し、異常を早期発見できるようにしましょう。

早く走るのが苦手な猟犬 バセットハウンドの歴史


画像:instagram deanthebassetさん

バセットハウンドの原産国はフランスで、ベルギーの寺院で飼育されていた、セント・ヒューバード犬がルーツといわれています。繁殖の過程で、胴長短足に姿を変えていきますが、その詳しい原因や理由は分かっていません。

バセットハウンドは、貴族のスポーツである狩りのパートナーとして活躍していましたが、19世紀頃には、庶民も生活のために猟を始め、バセットハウンドの飼育数がさらにのびます。

その後1870年代にイギリス、1880年代にアメリカに輸入され、アニメや映画に登場したことで人気が急上昇しました。

現在は家庭犬として飼育されていることがほとんどですが、フランスでは現在も猟犬として活躍しています。

ADVERTISING

広告

バセットハウンドの特徴は?


画像:instagram aiko4825さん

<特徴>

  • 大きさ:中型犬
  • 標準体高:33~38cm
  • 平均体重:18~27kg
  • 被毛:シングルコート
  • 被毛の色:トライカラーやバイカラー
  • かかりやすい病気:椎間板ヘルニアや眼病

大きさや外見

バセットハウンドはオス、メスともに理想的な体重が18~27kg、体高が33~38cmの中型犬です。

足が短く胴長な体型で、頭が大きいのが特徴。また骨太で筋肉質なため、体の大きさに対して、体重が重めになっています。

被毛について

毛の長さは短毛でシングルコート、つやのある滑らかな手触りです。

毛色は様々ですが、 ブラックとホワイトとタンのトライカラー、ブラウンとホワイト、レッドとホワイト、レモンとホワイトのバイカラーが一般的です。

かかりやすい病気

バセットハウンドは遺伝性の病気が多いのもあって、寿命が10~12年と中型犬の中では短命です。

胴長短足の体型のため、椎間板ヘルニアに注意しなければなりません。子犬の頃からしっかりと筋肉をつけることと、運動量やフードの量をコントロールし肥満を防ぐことで予防ができます。

緑内障やチェリーアイといった眼病を引き起こすこともありますが、発祥のリスクはそこまで高くありません。ただ、バセットハウンドに多い疾患の一つとして把握し、定期検診などを行うと安心です。

バセットハウンドの性格は?


画像:instagram deanthebassetさん

バセットハウンドは、とても穏やかでのんびりとした性格をしています。人や犬にも友好的で、小型犬や子供がいる家庭でも仲良く暮らすことができるでしょう。

マイペースな一面もあり、興味のあることはとことん追求します。集中している時は、コマンドを無視したり、散歩中に自分の行きたい方にぐんぐん進んでいったりと、自分の世界に入り込むこともあるので、どんな時もコマンドに従うように、根気強くしつけを繰り返しましょう。

バセットハウンドの飼育方法は?


画像:instagram java_the_bassetさん

<飼育方法>

  • 散歩頻度:1日に1時間
  • 食事の回数:1日に2回
  • ブラッシング:1週間に1回
  • 飼育環境:段差の少ない室内

散歩回数

散歩は、1日に1時間が目安です。速く走るのが得意な犬種ではないので、ゆっくりと歩く散歩が向いています。

食事回数

フードは、1日に2回与えましょう。肥満予防のために、グルテンフリーの低カロリーなフードがおすすめ。

グルーミング

短毛のため、頻繁なグルーミングは必要ありません。ですが、コミュニケーションの一環として、1週間に1回程度グルーミングをするといいですね。また皮膚のシワの間にゴミや皮脂がたまりやすいので、濡れたタオルできれいに拭いて、皮膚病を予防しましょう。

大きなタレ耳は中が蒸れやすく、細菌が繁殖し外耳炎が起こることがあるので、耳のケアも忘れないようにしてくださいね。

飼育環境

暑さに弱いので、室温の管理に気をつけましょう。 足と腰に負担をかけないように、バセットハウンドの飼育環境は、段差がないスペースが理想です。

また鳴き声が大きいので、特に集合住宅地で飼育する場合は、無駄吠えをしないように、子犬の頃からしっかりとしつける必要があります。

これからバセットハウンドを飼う方へ


画像:instagram deanthebassetさん

とても穏やかで、遊びに誘っても興奮して喜ぶわけではないので、図らずとも放置してしまうことがあるでしょう。ですが、バセットハウンドも、飼い主と一緒に過ごす時間が大好きです。

遊びに重点を置くのではなく、定期的にグルーミングをしたり、寄り添い話しかけたりして、しっかりと愛情表現をしてあげてください。

またもともと活発でない性格なので、放っておくと1日ゴロゴロと過ごしてしまうことも。運動不足を解消するためにも、毎日の散歩は欠かさずおこなってくださいね。