犬種図鑑
2019年10月12日

アメリカンピットブルテリアはどんな犬?


画像:instagram dogs.labさん

“ピットブル”という通称で、日本でも愛好家が多いアメリカンピットブルテリア。凛々しい顔つきと筋肉質なボディで、一見“怖い犬”に見えるアメリカンピットブルテリアですか、飼い主には従順で、小心者な一面もあります。

ですが、毎年アメリカンピットブルテリアによるケガや事故が後を立ちません。そのため、あまり良いイメージを持っていない人がいるのも事実です。

しかしこれは、飼い主のしつけ不足によって引き起こされていること。アメリカンピットブルテリアを飼うことを検討している方は、性格や飼育方法、しつけなどについてしっかりと勉強をする必要があります。

アメリカンピットブルテリアの歴史


画像:instagram canine_societyさん

アメリカンピットブルテリアは、アメリカ原産の犬種です。元々イギリスで、体格の良いブルドックや闘争心の激しいテリアなどを交配して作られた、スタッフォードシャーブルテリアがベース。

その後、このスタッフォードシャーブルテリアがアメリカに輸出され、そこでも他の犬種と交配を繰り返し、アメリカンピットブルテリアが誕生しました。交配する犬種は、ブリーダーにとって最重要機密だったため、正確な交配種は分かっていません。

闘犬を目的に作られた犬種ですが、1990年代に入り闘犬は全面的に禁止。その後も不法に闘犬が行われて、年間1500頭以上のアメリカンピットブルテリアが死亡したという悲しい歴史もあります。

アメリカでは主に牧畜で牧羊犬作業犬として重宝されて、家畜を大型動物から守ったり家畜を押さえつけたりと、人間の良きパートナーでした。 その一方、 犯罪組織が好んでアメリカンピットブルテリアを所有したり、管理不足により死亡事故が多発したりということが原因で、“凶暴な犬”というレッテルを貼られるようにもなりました。
 

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アメリカンピットブルテリアの特徴


画像:instagram canine_societyさん

外見

アメリカンピットブルテリアは大きめの中型犬で、平均体重はオスが25~30kg、メスが20~25kgです。大きいものだと、40kg近くなることも。

特に体はブルドッグの特徴をよく残していて、肩幅が広く筋肉質で、がに股のプロポーションです。

被毛

短毛で艶やかな毛質が特徴です。色はグレーベージュなど多種多様で、模様が入る個体もいます。

かかりやすい病気

皮膚が薄く弱いため、皮膚病に注意が必要です。ストレスやハウスダストなどのアレルギー反応によって皮膚炎を起こすことがあるので、シャンプーや食事、部屋の掃除などに気を遣ってあげてください。

また、緑内障白内障といった眼病にもかかりやすいといわれています。

闘犬は痛みに強いということも特徴の一つで、病気になっていても飼い主が気付きにくいことがあります。アメリカンピットブルテリアがかかりやすい病気をよく知り、小さなサインを見逃さないようにする必要があります。

アメリカンピットブルテリアの性格や気質


画像:instagram luvpitbull121さん

友好的で愛情深い性格

アメリカンピットブルテリアは、飼い主にとても従順です。頭が良く物覚えがいいので、きちんとしつければ、興奮しているときでも飼い主の言葉にしっかりと反応し、従います。

そして、寂しがり屋でとても甘えん坊。信頼している相手には、とことん心を許してくれます。

基本的に無駄吠えをしないので、意外と番犬には向かないという一面も。友好的で、人懐っこい個体が多いので、むやみやたらに攻撃することはないでしょう。

昔の名残も、、、

一方闘犬として交配されているため、その特徴が濃く出て元々気性が荒い個体や、突発的に攻撃的になることもあります。闘犬として交配された犬種は特に、厳しくしつけ信頼関係を築かなければなりません。

また多頭飼いする場合、遊びがエスカレートしてお互いを傷つける可能性があるので注意が必要です。他犬に対して攻撃的な性格のアメリカンピットブルテリアもいるので、相性をしっかり見極めましょう。

アメリカンピットブルテリアの飼育方法


画像:instagram pitbull_2929さん

散歩頻度

アメリカンピットブルテリアはかなり体力があるので、大型犬並みの運動量が必要です。散歩は朝晩2回1~2時間以上の散歩をさせましょう。運動不足は、犬にとってかなりのストレス。その状態が続くとちょっとしたことで興奮したり攻撃的になったりするので、散歩を欠かさずストレスを発散させてあげることが必要です。

幼い頃は社会性を養うため、ドッグランなどで他の犬と積極的に交流をさせましょう。成犬になると、他の犬とのトラブルが発生することもあるので、ドッグランで放し飼いをするのは避けた方が無難。

食事の回数

食事は朝晩の1日2回です。筋肉や丈夫な骨格を保つために、良質な動物性タンパク質カルシウムが含まれるドッグフードを適量与えます。

グルーミング

グルーミングは、週に1回が目安です。抜け毛を取り除き、ブラッシングで毛並みを整えることで、アメリカンピットブルテリアの特徴である、艶やかな毛質を保つことができます。

飼育環境

また、アメリカンピットブルテリアは寒さに弱いです。そのため室内で飼育する方が安心。特に冬場は、ヒーター暖房が付いた室内で、身体を冷やさないようにしてあげてください。

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