2024年7月25日
【犬種図鑑】アメリカンコッカースパニエルは飼いにくい?うまく育てるには
人懐っこく可愛らしいアメリカンコッカースパニエル。ただし、甘やかしすぎには注意が必要です。たくさん餌をあげてしまい、運動量が少ないという場合、肥満になりやすいといえます。
他にも散歩の回数や餌の頻度、被毛の手入れ方法など、アメリカンコッカースパニエルを育てるために必要なコツをご紹介します。
目次
アメリカンコッカースパニエルってどんな犬?
毛色
毛色は、「黒・白・茶」のいずれかの毛色だけに覆われている「単色」、2色の毛色が混ざっている「パーティーカラー」、3色が混ざっている「トライカラー」が多いでしょう。
しかし、これ以外にも「タン」と呼ばれるカラーが入っている場合があります。タンは、毛の一部が革製品のように淡い茶色などに染まっている状態のことです。
毛の長さ
耳の毛がウェーブがかっており、充溢した被毛に覆われて全体的に長い毛が持ち味です。
一般的なアメリカンコッカースパニエルは、足元まで長い毛に覆われていますが、近年は室内犬として飼育されていることが多いため、毛を短くカットしていることもあります。
見た目
狩猟犬だったこともあり筋肉質な体型です。ただ毛量が多いため、触れ合わないと筋肉質かどうか分かりづらいでしょう。また、大きさは中型犬なので、室内犬として飼育するのにも問題ないサイズ感と言えます。
アメリカンコッカースパニエルの歴史
アメリカンコッカースパニエルの歴史は、1620年にイギリスからアメリカへの移民を運ぶ船・メイフラワー号に乗ってきた2頭の犬のうち、1頭がコッカースパニエルでした。
当時のイギリスのチャールズ二世が好んでいた「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」と掛け合わされ「アメリカンコッカースパニエル」が誕生したという説があります。
よく似ていた「イングリッシュコッカースパニエル」と同犬種とされていましたが、1946年に別の犬種として認められました。
もともと、イギリスで狩猟犬として活躍していた犬の中に、アメリカンコッカースパニエルがいました。
「コッカー」は鳥である「ヤマギシ」を意味し、イギリスでヤマギシの一番小さな狩猟犬として知られていました。その影響か、アメリカンコッカースパニエルは筋肉質な体型をしています。
アメリカンコッカースパニエルの性格や気質
穏やかで陽気なアメリカンコッカースパニエル
アメリカンコッカースパニエルは、ぬいぐるみのようにクリクリした目が特徴の犬です。
性格は「非常に穏やかで陽気」ですので、家族の一員のように一緒に過ごす「コンパニオンドッグ」や、訓練をして勝負事をする「ショードッグ」が向いています。
また、人懐っこいこともあり、飼い主だけではなく他の人にも好意的に接することができるでしょう。
従順で利口、人気の犬種!
狩猟犬だったことから、頭も良く、飼い主の言いつけをよく守る犬種とされています。そのため飼育もしやすく人気の犬種です。
しかし、「突発性激怒症候群」と呼ばれる病気を発症することがあります。温厚で優しい性格のアメリカンコッカースパニエルですが、急に怒り出すこともあると心得ておきましょう。
アメリカンコッカースパニエルの飼育方法
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散歩回数
アメリカンコッカースパニエルは、もともと狩猟犬のため運動能力が高く体力もあります。そのため、1日1〜2回、各30分〜1時間程度の散歩をおすすめします。また、肥満になりやすい体質なので、肥満予防のためにも散歩は欠かさず行きましょう。
餌の頻度
アメリカンコッカースパニエルの基本的な餌の量は、「250〜300g」程度とされています。しかし、これは毎日しっかりと運動をしている成犬の量なので、散歩にあまり行けていないというご家庭では、餌の量を調節する必要があるでしょう。
グルーミング頻度
グルーミングとは、ペットの被毛の手入れのことを言います。アメリカンコッカースパニエルの場合、非常に毛量が多く長さもあるため、頻繁にグルーミングが必要です。できれば、2日に1回程度はブラッシングをして、1ヶ月に1度はトリミングに連れて行ってあげると喜びます。シャンプーを自宅で行ってあげるのもおすすめです。
飼育環境
アメリカンコッカースパニエルは人懐っこいため、可愛くてつい甘やかしてしまいがちの飼い主さんも多いかもしれません。しかし、犬のためにも人間のためにも、しっかりとしつけを行いましょう。
かかりやすい病気について
アメリカンコッカースパニエルは、眼や皮膚・耳の病気にかかりやすいとされています。
眼は、白内障や緑内障になる可能性があるため、日頃より眼の様子を見てあげましょう。眼が白くなっていたり飛び出てきている様子がある場合には、早めに動物病院に受診することをおすすめします。
また、皮膚疾患の多いアメリカンコッカースパニエルですが、実は「拡張型心筋症」という心臓の病気もかかりやすいと言われています。
さらには、垂れ耳で長い毛のため、耳が常に塞がっていることで「外耳炎」にもかかりやすくなっています。
小さな頃から、耳などを触っても嫌がらないようにしっかりとしつけ、体に異常があった場合にすぐに気づけるようにしておきましょう。
これから飼う方へ
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アメリカンコッカースパニエルをしつけをする際には、怒るのではなく、しっかりと言い聞かせるようにしつけをしましょう。
また、運動が大好きな犬種なので、運動不足から飼い主の言うことを聞かない場合もあります。飼い主と遊ぶことが特に好きなので、ストレスが溜まらないように飼い主も一緒に遊んであげてくださいね。