2020年7月20日
犬のおやつはご褒美に!おやつの選び方と注意すべきおやつ
目次
おやつは不要なもので、単なる飼い主の自己満足?!
おやつというと「甘く、おいしくて、食欲だけでなく心を満たしてくれるもの」そんなイメージを抱く人が多いかもしれません。人、それも大人の場合はそうかもしれません。
しかし、この考え方は犬には当てはまりません。そもそも、人でも子どもに食べさせるおやつは「食事だけでは摂りきれないカロリーや栄養素を補充させるためのもの」です。食事で1日分のカロリーや栄養素を摂れるようになったら不要になるもの。これがおやつです。
つまり、ちゃんと食事を摂れている犬にはおやつは不要! おやつは余分なカロリーになりやすく、肥満の原因になります。 肥満は足腰や関節に大きな負担をかけ、腎臓病や糖尿病のリスクを高めてしまいます。
「かわいい愛犬に心躍るおいしいおやつを食べさせたい!」という飼い主さんの思いが強すぎると、肥満に繋がる悪習慣を愛犬に強いてしまう危険があります。こうした誤ったおやつの習慣は止めるようにしましょう。
おやつは「ご褒美」にしよう
おやつは肥満の原因になりやすく、本来は不要なものです。しかし無意味なものではありません。
犬にとって食べることは非常に大きな楽しみであり、喜びです。ですから、これは「しつけ」や「トレーニング」に活用してください。
- クレートの中におやつを入れて、クレートの中で過ごせるようにトレーニングする
- 掃除機やドライヤーなどの大きな音に慣らすためにおやつを活用する
- 飼い主さんが本を読んだりPCで仕事をしたりしている時に、コングに入ったおやつを与える(飼い主さんの邪魔をしないように仕向けるトレーニング)
犬は、自分にとって嬉しいことが起こった時の行動を繰り返す習性があります。おやつは犬にとって嬉しいこと! ですから、おやつを上手に使えば「飼い主が取って欲しいと思う行動」を教えることができます。
難しく考えてしまったり、叱ってしまってマイナスなイメージを抱きがちな「しつけ」や「トレーニング」を、簡単で楽しいものにするのにおやつを活用してください。
おすすめのおやつ
おやつを与える前に、通常の食事で与えているドッグフードのパッケージを見て、1日の摂取カロリー量を計算してください。
そして、おやつで摂るカロリーの分だけドッグフードを減らします。食事で摂るカロリーとおやつで摂るカロリー、両方を把握しておきましょう。これで、愛犬の摂取カロリーを管理できます。
カロリー計算が面倒なら「匂いをプラス」
いちいち通常の食事とおやつのカロリー計算をするのが面倒! そう感じる方も多いと思います。それなら1日に与えるドッグフードの一部をスペシャルなおやつに変えましょう。
- 通常の食事で食べさせるドッグフードの1日分を器に出す
- 1.の一部を密閉容器にスルメイカと一緒に入れる(匂いをつける)
- 匂い付きのドッグフードをおやつに与える
これでいつものドッグフードがスペシャルなおやつに変わります。犬は味よりも匂いに強く反応します。この習性を活用して楽におやつを自作するのがおすすめです。
低カロリーでスペシャルなおやつ
材料を聞くとギョッ! とする飼い主さんもいるかも知れませんが、動物の内臓をそのまま干してジャーキーにしたものや、シカやイノシシなどの肉は犬にとってスペシャルなおやつになります。
低カロリーで高タンパクという犬の体に嬉しいおやつですし、独特の香りが犬のテンションを一気にアップさせます。
失敗が続いているしつけや、苦手意識が強いトレーニングをする前に飼い主さんがポケットに忍ばせると、愛犬は「なになに? なにか、ものすごくいいものを持ってる?」と俄然やる気になるに違いありません。
かわいいけれど、注意が必要なビスケット
犬向けのおやつで増えているのが、おしゃれな形をしたビスケット類です。人用のおやつと遜色ないくらい完成度の高いおやつですが、これは要注意!
使われている材料が多く、着色料や保存料をはじめ糖類や脂質が添加されており、加工工程も煩雑で素材が持つ栄養素が失われている。こんな体にいいとはいえないビスケットが多くあります。さらに、手間がかかっている分、割高になりがちです。
アレルギーがある犬の場合、体に合わない材料が使われている可能性が高いので、特に注意が必要です。
デザインがかわいかったり、人と同じようなビスケットは、ついつい手に取ってしまいがちですが、材料を十分確認し、安全性について考えてから食べさせたいですね。
飼い主の自己満足はNGおやつ!
家族同然の愛犬には、おいしいおやつを食べさせてあげたい! 愛犬を大切に思う飼い主さんの気持ちはもっともです。
ただ、肥満の原因になりやすいおやつは、身も心もプラスの方向に成長する使い方をしたいもの! 良質なおやつでトレーニングやしつけを楽しいものに変えて、ドッグライフを充実したものにしていきましょう。