2019年6月3日
どれにする?日頃行うべき犬のノミ・ダニ、フィラリア予防と対策
目次
ノミはどうして予防しないといけないの?
人間もわんちゃんも共通して、ノミは皮膚炎の原因になります。
ノミアレルギー性皮膚炎はノミの唾液や糞がアレルゲンとなり、とても強い痒みを起こします。これはわんちゃんだけではなく、人間にもアレルギーを引き起こす可能性があるので要注意です。
また、病気を媒介します。病原菌や寄生虫を運んできて、吸血などで体内に入ってくる事で感染してしまいます。
もしノミを見つけたら、絶対に指で潰してはいけません。お腹の中にあるノミの卵が散らばってしまい、数を増やしてしまうかもしれないからです。ノミを見つけた場合は、獣医さんに駆虫薬を処方して貰うのが安全です。
駆虫すると同時に、一度家の中を大掃除してみるのも効果的です。ノミは冬にも活動していて、家の中で感染することが多い虫です。家の中から埃や塵と共に、物理的にノミを追い出してしまいましょう。
話題のマダニって?
毎年、人間に感染する病気を媒介するとして話題になったマダニも、年間を通して予防する虫の1つです。
草むらにはどこにでもいると言われ、動物が歩く震動を感知し草の先端に移動し近くに来た瞬間飛びうつります。鋭いドリル状のくちばしで皮膚に穴を開け、セメント状の物質で固定し長い時間をかけて吸血します。最初はゴマ粒のようで見つかりにくいですが、血をたくさん吸うことで1センチ以上大きくなる事もあります。無理に外そうとすると皮膚にダニの頭だけ残り、炎症を引き起こすので必ず獣医さんにお願いしましょう。
マダニはノミと同じく、病気を媒介します。予防することで、飼い主さんにもうつる『人獣共通感染症』を予防できます。人獣共通感染症とは名前の通り、動物にも人間にも感染する病気で、動物には症状が出ない物もあるため自分が感染しているかを判断するのが難しい事もあります。
蚊から感染するフィラリア症とは?
3つ目は、蚊から感染するフィラリアです。この寄生虫をご存知でしょうか?わんちゃんを飼育している方は、聞いたことのある名前だと思います。
フィラリアは蚊が媒介してくる寄生虫で、成長すると心臓に寄生し産卵します。予防シーズンは地域や気候によって変わりますが、蚊が出始めて1ヶ月後から、蚊が見られなくって1ヶ月後までです。
フィラリアは心臓の疾患を引き起こしてしまうため、予防することを強くオススメします。「完全室内飼いだから」、「高層階で飼ってて散歩に行かないから」などの理由で予防されていない方もいるかもしれません。
しかし蚊は知らないうちに室内に侵入して人間を刺してきますね。室内だからと安心は出来ません。高層階にいても風で運ばれて来たり、飼い主さんにくっついてくる可能性もあります。心臓は一度患ってしまうと治すことが出来ない臓器ですし、フィラリアは一度心臓に寄生してしまうと完治が難しい病気です。
予防についてはかかりつけの獣医さんとよく相談されてみてくださいね!
寄生虫の予防について
今は液状のお薬の滴下型や錠剤型、おやつタイプなどさまざまな予防薬が用意されています。ぜひわんちゃんのスタイルにあった方法で毎年の予防を続けましょう。
まずは外用薬といって、身体の外から予防する方法をご紹介します。
滴下型
商品名 | 概要 |
フロントラインプラス | ノミ、マダニ、シラミ及びハジラミの駆除ができる。ノミ卵の孵化阻害およびノミ幼虫の変態阻害によるノミ寄生予防や成虫だけでなく、卵や幼虫の成長を抑制できる。CMでお馴染み。 |
フロントライン スポットオン | 犬に寄生するノミ、マダニの駆除ができる。 |
マイフリーガード | ノミの成虫・幼虫、マダニを駆除ができる。フロントラインのジェネリック医薬品。 |
フィプロスポット | ノミ、マダニ、シラミ・ハジラミを駆除ができる。ノミ卵の孵化阻害及びノミ幼虫の変態阻害によるノミ寄生予防が可能。こちらもフロントラインのジェネリック医薬品。 |
レボリューション | ノミの成虫・幼虫、ミミヒゼンダニ、フィラリアを駆除ができる。 |
スプレー型
商品名 | 概要 |
フロントラインスプレー | ノミの成虫・幼虫、マダニを駆除ができる。体表に噴霧して予防する。 |
ハーブやアロマ系スプレー | 香りにより、ノミやダニへの忌避効果がある。持続時間が少ない。 |
内から予防する方法
外用薬だけでも豊富な種類がありましたね!
次に身体の内側から予防する、内服薬をご紹介します。
内服型
商品名 | 概要 |
コンフォティス錠 | ノミの成虫、マダニの駆除ができる。錠剤タイプ。 |
ネクスガード | 犬専用のノミ・マダニを駆除ができる。チュアブルタイプ。 |
ネクスガードスペクトラ | 犬専用のノミ・マダニを駆除ができる。チュアブルタイプ。フィラリア症の予防も可能。 |
ブラべクト | ノミ、マダニの駆除ができる。錠剤タイプ。駆除効果が長い。 |
シンパリカ | ノミ、マダニの駆除ができる。チュアブルタイプ。 |
パノラミス錠 | ノミ、マダニや、フィラリア症・内部寄生虫まで駆除ができる。錠剤タイプ。 |
予防期間はいつから?どれくらい?
地域や気候によって予防期間は様々です。
最近はおうちの中が温かいので、ノミ・ダニ予防は通年した方がいいという獣医さんもいます。フィラリアについては先に説明したとおり、蚊のでてくる時期に合わせた予防になります。
季節や予防したい寄生虫によってお薬を変えたい場合は、かかりつけの獣医さんに相談してみてください。
選ぶときの注意点
お手軽にノミ・ダニ、フィラリア予防ができますが、どれも「お薬」です。
使用する際には年齢制限や体重制限などがあるので、かかりつけの獣医さんに必ずご相談ください。最近はネットでも購入が可能ですが、体調が良くなかったり身体に合っていないと副作用が出る場合もあります。
その時の愛犬の体調や状態に合わせて適切な方法で予防し、健康を守ってあげてくださいね。
予防で快適な生活を
予防の方法って、実は本当にたくさんあるんです。
今回はノミ・ダニ、フィラリアの予防についてまとめましたが、もちろん地域ごとに他の寄生虫への予防もかかせません。対策をしておかないと思わぬ病にかかってしまう場合や、人にも感染してしまう場合も。。
住んでいる地域や、季節によって変わってくるので、獣医さんと年間の予防スケジュールなどを予め確認・相談しておくと安心ですね。