健康・美容
2018年6月23日
病院が好き! という犬は少ないもの。どうしても怖がり、強いストレスを抱えて震えてしまいます。ですが病院は必ずお世話になるところ。少しでもストレスを感じないよう、今日から自宅で対策をスタートしましょう。


出典:写真AC

犬が病院で震える理由

犬が病院で震える主な理由は次の通りです。

  • 病気の症状
  • 寒い
  • 不安や緊張など、ストレスを感じたときの生理的な反応

病気の症状の場合は抑えようがなく、獣医師に対処してもらう必要があります。

空調が合っていなかったり、冷たい風を感じたりして寒い場合は、服を着せたり、タオルや毛布を準備したり、ケージの中に入れてあげればいいですよね。

飼い主さんが悩まされるのは「ストレス」ではないでしょうか。

犬は、不安や緊張、不快感、恐怖を感じるとストレスがかかり、震えたり、落ち着きがなくなったりします。

性格や個性が関係するのでストレスを全く感じない犬に育てるのは難しいもの。しかし、日々のケアを少し工夫するだけでストレスに強い犬になれるんですよ。

その対策をひとつずつ見てみましょう。

【対策1】子犬の頃から人が大好きな犬にしよう

病院では、獣医師や看護師など、普段会わない人に体を触られます。さらに待合室でも知らない人達が近くに居ますよね。

犬は見ず知らずの人を見ると警戒し、家族や自分を守ろうとします。つまり、病院は緊張して当たり前の場所。

しかし、人に対して心がオープンな犬や「人は楽しく遊んでくれる嬉しい存在」と思っている犬なら、見ず知らずの人が側に居てもストレスをあまり感じません。

飼い主さんや家族以外に心を開かせるのが難しい犬もいますが「人は自分に危害を加える存在ではない」と思えてもらうだけで、大分違いますよ。

病院で緊張しないために、まず、人に対して好意的な気持ちの犬に育てましょう。そのために、子犬の頃から家族以外の人と交流する機会をたくさん作ってください。

そして、女性と過ごす時間が長い犬の場合は、男性に会うのも大切!

散歩やお出かけの時に多くの人と仲良く遊ぶ時間を作ってみてくださいね。

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【対策2】台の上でじっとできる犬に

2つ目の対策は「まて」ができるように練習すること。

慣れない場所でどう振る舞えばいいのか分からないと落ち着かないのは人も同じ。ですから「まて」「おすわり」「ふせ」といった、一カ所でじっと動かない動作を教えておきましょう。

「どんな行動を取ればいいのか」これが分かるだけでも、犬の緊張の度合いは低くなります。

さらに褒めるトレーニングを家で繰り返していると

「『まて』ができれば、その後、楽しいことがある!」

と覚えます。例え病院で「まて」を聞いた場合でも、「いいこと(楽しいこと)があるかも!」と飼い主さんを期待に満ちた目で見るようになるでしょう。

飼い主さんの言葉を聞いてじっとしていられるなら、診察台の上でも大人しくしていられます。そうすれば、診察もスムーズに受けられ、早く病院から出られます。

緊張する時間が短くて済むので、ぜひ、「まて」「おすわり」「ふせ」といった「どう行動すればいいのか」を教えてあげてください。

そして、病院の診察台で大人しくしていられたら、たくさん褒めてあげてくださいね。

【対策3】体中、どこに触れられても平気な犬に

病院では、必ず触診を行います。触診は病気や怪我の診断に欠かせないもの。

もし、愛犬が「触れられるのが嫌い・怖い・不快」という犬だった場合、病院はストレスMAXの場所! 正しい診断を受けられない可能性もあります。

ですから普段からスキンシップをはかって、全身、どこに触られても怒らない犬に育ててあげてください。

特に腹や尻などは、安心できる人以外に晒したくないデリケートゾーン。そこも徐々に慣らしながら撫でて「触られるのは普通のこと」と犬が感じるようにしてくださいね。

【対策4】口や耳に指を入れられても怒らない犬に

成犬のトラブルで多いのは、歯肉炎や歯周病、虫歯といった口のトラブル。治療が遅れると、口の中の傷から細菌やウイルスが全身に回り、様々な病気の原因になってしまいます。

しかも、困った事に犬は口の周りを触られるのが大嫌い!

  • 口腔トラブルで病院に行ったのに口に触れられるのを嫌って暴れ、診て貰えなかった
  • 獣医師や看護師に噛みつきそうになった
  • 口に触られるのを嫌がり、強いストレスがかかって失禁し、鳴き続けた

こうした事態にならないように、口に触られることに慣れさせておきましょう。

重要なのは、口の周りに触れるだけでなく、唇をめくったり、口の中に指や物を入れても平気な犬にしておくこと!

さらにもうひとつ。耳も触られることに慣れさせておきましょう。

耳は皮膚炎やダニなどのアレルギーで治療が必要になりやすい所。皮膚トラブルは治療期間が長いので、触られるのが嫌いだと、長い期間ストレスを感じ続けることになります。

毎日のボディケアで意識的に触れて慣れさせておいてくださいね。

平気! が多ければ、病院でのストレスも減る

犬が病院でストレスを感じ、震えるのは当然のこと。

しかし、日頃から色々な人と接したり、触られることを経験して慣れていれば、恐怖や不安、不快感が減ります。それはストレスを感じずに済むということ!

愛犬のストレス軽減のため、日頃のボディケアを通して「慣れる」という対策を取ってみてくださいね。