2020年1月29日
犬の涙やけの原因は?すぐにできる対策や予防方法をご紹介
そもそも涙やけとは
涙やけとは、目元が赤茶色に変色することをいいます。トイプードルやマルチーズなどの、被毛の色が薄い犬種ほど、涙やけは目立ちます。
なぜ、変色するのかについてですが、雑菌の繁殖が主な原因であると言われています。溢れ出た涙を拭き取らないでおくと、雑菌が繁殖し、毛が変色するのです。
主に赤茶色に変色しているので、汚れと思ってしまう飼い主さまも多いのですが、涙やけ=ダメージになります。
涙やけの原因
涙やけは、溢れ出た涙によって引き起こされます。本来ならば涙は溢れないのですが、主な三つの原因により、目元からこぼれやすくなります。
①鼻涙管が細い、詰まっている
涙やけが起こる多くのワンちゃんはこれが原因の子が多いです。通常だと涙が出ても、鼻涙管を通って涙が鼻へと抜けていきます。
ただこの鼻涙管が生まれつき細い、老廃物の蓄積により詰まることで、スムーズに涙の排出ができず目元に溢れ出してしまうのです。
月齢が子犬なのであれば、身体の成長と共に鼻涙管も太くなることで、涙の排出がスムーズになり、涙やけが起こらなくなる子もいます。
またシニアになるにつれて涙やけが起こるようになった・・・というのであれば、老廃物が詰まっている恐れも。あまりにも酷い場合は病院で涙管洗浄という手も。
②マイボーム線が細い、詰まっている
瞼には油分を出すマイボーム線という分泌腺があり、眼球を油膜で覆ってくれる作用があります。
これにより通常であれば涙が溢れ出ないように保護してくれるのですが、愛犬によってはマイボーム線が細い、油分の詰まっていることがあります。
眼球を油分で覆う量が少なくなり、保護しきれずに溢れだしてしまうことも。
温タオルなどで瞼を温めてあげると分泌腺が開いてくれたり、詰まっていた油分が溶けて改善されることもあります。
③逆さまつ毛や花粉による刺激
これまで紹介した二つは内部的なものになりますが、こちらは外部的なものになります。
眼球に刺激や異物が入ることで涙の排出量が増加します。
花粉やハウスダストといった異物が目に入ることで、異物を追い出そうと涙が増加します。これにより鼻涙管が通常のサイズでも、涙量が多くなることで排出が間に合わなくなることもあります。
逆さまつ毛であれば抜いてもらうのが必要な場合も。普段から目に異物が無いか確認してあげましょう。
涙やけを起こしやすい犬種
実は、涙やけを起こしやすい犬種には特徴があります。主な特徴としては、目が大きい犬やマズルが短い短頭種は涙が溜まりやすいと言われています。具体的な犬種には、
- トイ・プードル
- マルチーズ
- チワワ
- シーズー
- パグ
などが挙げられます。
涙やけのケアや対策
涙やけのケアには様々な方法があります。フードなどで涙やけが改善されたなどの効果もありますが、愛犬に合うものを探す必要があるでしょう。
多くのわんちゃんに適した方法としては、目元を清潔に保つというのが大事になります。何故なら目元のお手入れを行うことで、涙やけの原因である涙を取り除くことができるからです。
そこで、目元を清潔に保つ方法を2つご紹介します。
①洗浄液を使う
変色してしまった部分をきれいにするには洗浄液が有効です。
涙やけは、目の周りに繁殖した雑菌が原因だと説明しました。洗浄液は、それら雑菌の繁殖を抑えるほどの殺菌効果を期待できます。
おすすめの洗浄液は、以下の3点を満たす様なものを選ぶといいですよ。
- 刺激の強い成分の配合がない
- 自然成分が使用されている
- 匂いが少ない
洗浄液は目元に使用するものになるので、自然成分の安全なものを選びましょう。
刺激のある洗浄液が目に入ってしまうとお手入れ=痛いという印象になり、お手入れが嫌いになる恐れも。ホウ酸水など刺激も匂いも少ないものがオススメです。
お手入れの回数に関しては、基本的には1日朝と晩に1回ずつが目安になります。しかし、これはあくまで目安です。愛犬の涙の排出量に比例したお手入れの回数が必要にはなります。
②乾拭きする
洗浄液で目元の涙や、汚れを取り除くことも大事ですが、洗浄液で浮かした目元の涙や汚れを、コットンなど乾いた生地で乾拭き(絡めとること)で、さらに効果的になります。
冒頭で涙が目元に滞在することで、雑菌が繁殖し毛が変色、ダメージを受けるというのをお伝えしました。
そのため涙が目元に滞在する時間を少なくするのが大事になります。
雑菌が繁殖する前に、ダメージを受ける前に涙を取り除くことで涙やけになることを防ぐことができます。
涙やけはすぐに効果が出るものではないので日々継続して頂くことが大切です。
最後に
いかがでしたでしょうか。わんちゃんによっては、涙やけの症状がひどい場合や、なかなかよくならない場合があります。
その場合は、迷わず病院で診てもらうことをお勧めします。日頃から、愛犬の状態に気を遣ってあげてくださいね。