犬種図鑑
2019年7月17日
ダックスフンドは、サイズによって3種類に区別されます。カニンヘンダックスは、その中でも一番小さいサイズのダックスのことを言います。今回は、そんなカニンヘンダックスの特徴や性格、歴史などをお伝えします。また、ミニチュアとの違いについてもご紹介します。

カニンヘンダックスって、どんな犬?


画像:instagram emil.thesausageさん

ダックスフンドは、大きさによって3種類に分けられます。サイズの大きい順にスタンダード、ミニチュア、カニンヘンの3種類です。正確には、胸囲によって区別されます。 ※ダックスフンドについて(JKC)を参照

その中でも、カニンヘンダックスフンドは一番小さい種類となります。そのため、小型犬と生活をしたいという人からここ数年で人気が出てきている犬種です。

小型犬の改良というと愛玩用に改良されたイメージが強いかもしれませんが、小さいウサギに対する狩猟目的で改良されたため、原産国のドイツではラピットダックスともいわれています。

性格は陽気な性格で遊ぶのが大好き、そして愛嬌もあるのですが、元々は狩猟犬の性質も残っていますので鳴き声が大きめです。

基本的に賢い犬種なので、猟犬という事を頭に置いてしつけや訓練をしましょう。

カニンヘンダックスの歴史


画像:instagram thedachfrankさん

ダックスフンドの始まりは中世時代になり、その当時は体重が10Kgを超え、スタンダードダックスフンドよりも大きい体だったと考えられています。

ダックスフンドはターゲットや状況に応じて狩りをしやすい毛質に改良されてきた犬種です。特にカニンヘンダックスフンドの場合は、狩猟獲物の中で一番小さなウサギの小さな巣穴にも入り込む事が出来るようにと改良されたものです。

19世紀後半から20世紀にかけての戦争による影響で純血種の作出が止まり、数が減るだけではなく雑な繁殖や近親交配も影響し、犬種的な質が低下してしまいました。そこで1910年頃から、ミニチュアとカニンヘンの改良と犬種固定の目的でスタンダードダックスとミニチュアピンシャー、パピヨン、ミニチュアシュナウザーといった他犬種による交配が行われるようになり、毛質により交配犬種の性格などが影響が表れています。

日本では1995年よりカニンヘンダックスフンドが初めて登録されて以来、2017年時点では6000頭近くがJKCに登録されています。

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カニンヘンダックスの特徴


画像:instagram emil.thesausageさん

<特徴>

  • 大きさ:超小型犬
  • 標準体高:胸囲30cm以下
  • 平均体重:3.5kg以下
  • 被毛:スムース・ロング・ワイアー
  • 被毛の色:単色・バイカラーなど
  • かかりやすい病気:椎間板ヘルニアや熱中症

被毛

カニンヘンダックスの毛色はレッド、イエローなどの単色、そしてブラック&タンやブラウン&イエローなどのバイカラー(2色)、他にも大理石のような模様のダップルや縞目模様のブリンドルなど様々で、毛の長さはスムースヘアーと、ロングヘアーワイアーヘアーの3種類があります。

外見

体型に関してはベルギーに本拠地がある World Canine Organization(国際畜犬連盟)によると、生後15ヶ月経過の測定で体重はオスが3.5kgまで、メスが3kgまで、胸囲は30cm以下に当てはまるものがカニンヘンダックスとされています。

かかりやすい病気

カニンヘンダックスは銅が長く足が短いので、椎間板ヘルニアや散歩時のアスファルトの熱影響による熱中症のリスクがあります。

他にもカニンヘンダックスはPRA(進行性網膜萎縮症)という網膜が萎縮、変性し、最終的に失明してしまう目の遺伝疾患リスクもあります。

カニンヘンダックス性格や気質


画像:instagram lemnanoさん

ダックスの種類ではもっとも小柄ですが、一番狩猟犬らしい性質を持ち合わせています。

性格は基本的に明るい性格で元気があります。そして好奇心が強く、やんちゃですが、やや頑固だと感じるところもあるかもしれません。

個体によってはしつけに時間がかかる子もいますが、服従心もあり友好的なので、子供さんとも仲良くなれる性格です。

毛の種類により交配した元々の犬種の性格を引き継いでいる傾向があります。

スムースヘアーの子は気が強い部分もありますが繊細な性格を持ち、ロングヘアーは愛想も良く甘え上手。ワイアーヘアーは頑固な部分もありますが、服従性があり賢い性格の子が多いです。

カニンヘンダックスの飼育方法


画像:instagram puppy_paprikaさん

<飼育方法>

  • 散歩頻度:毎日朝晩の2回、合計1時間
  • 食事の回数:朝晩の2回
  • グルーミング:頻繁に
  • 飼育環境:時間の確保

散歩の頻度

カニンヘンダックスは活発で体を動かすのを好む性格なのでストレス解消、そして運動不足解消も兼ねて毎日朝晩の2回、合計1時間程度の散歩はしてあげてください。

食事の回数

餌は朝晩の2回与えます。エサやおやつの与えすぎによる肥満は腰に負担もかかりますし、糖尿病などの病気のリスクも出てきますので、肥満防止も兼ねて消化吸収の良い、良質な動物性タンパク質をメインにした高タンパクの食事を与えるようにして下さい。

ブラッシング

カニンヘンダックスフンドの被毛は、二重構造(ダブルコート)になっているため、被毛が抜けやすいです。こまめにブラッシングをしてあげましょう。

飼育環境

遊び好きな性格という事もありますので、しっかりと遊んであげる時間をとる事でストレスがたまらないような生活環境を整えてあげる事も大事です。

家族以外への警戒心が強く、吠える事もあります。対策として子犬の頃からドッグランや公園などの外への環境に慣らし、社会性を身に着け吠えないしつけをしてあげましょう。